芸術は生命への問いかけ。
1995年、エイブル・アートという芸術運動がたんぽぽの家からはじまりました。美を感じ、魂にふれ、生命を祝いあげる新しい提案です。最初にしたことは、新しい視座で「障害者アート」を見直す作業でした。障害のある人たちの表現を通して、現代に生きる私たちが忘れてしまった感性を呼び覚ますというものでした。
みんなが同じ生を受け、みんなに違う生き方がある。
みんなが同じ生を受け、みんなに違う生き方があると気づくことで、見えてくる世界があります。
命がそれぞれに輝く世界。命は「生の霊(いのち)」と呼ばれています。生あるものは、豊かな生を実現することを願って生きています。それゆえに、夢見ることも、表現することも、生の核心にあるのです。
違いがあることは素晴らしい。違いがあるから美しい。同じへの圧力の強い時代において、エイブル・アートは、一つひとつの命が宇宙として光り輝く、生命の織り成す芸術運動を提案しています。
芸術があなたを変えることがあります。あなたが芸術を変えることがあります。
芸術に心動かされた経験を思い出してください。新しい表現に出会って新しい発見があった日のことを思い出してください。その感動を共同の意思とすることによって、その感性を共同の価値とすることによって、新しい時代が生まれてくるのです。
2005,愛・地球博 地球市民村「エイブル・アート・パビリオン」ポスターパンフレットより