40周年記念わたぼうし音楽祭 入選8作品決定!

40周年記念わたぼうし音楽祭  入選8作品決定

2015年8月2日に開催する「40周年記念わたぼうし音楽祭」の“作詩・作曲の部”入選8作品が決定しました。

打ち上げろ  作詩:伊藤圭子(東京都・52歳) 作曲:野田直美(佐賀市・51歳)

超早(ちょっぱや)で ご飯かき込んで
バレーボールが始まる
誰からともなく誘い合い
どこからともなく集まって
みんなでビーチボールを打ち上げろ
今日は100回が目標!
上げろ 上げろ
上がれ  高く
力を込めて打ち上げろ

通所(ここ)に来てから 私は
ひざを使ってボールを蹴ることを覚えた
打ち上げボールを目で追う私
打ち上げボールを追いかけるスタッフ
あの人も彼もアタシも みんな笑顔
コート代わりのエントランスに楽しい声響く
腕で 顔で
ひざで 頭で
想いと共に打ち上げろ

 

今 この歌を  作詩:岡本雅子(静岡県・50歳) 作曲:長島政記(京都府・40歳)

心の五線譜に今まで生きてきた想いと
これから出会う想いをのせれば
今日というステージの幕が上がる

私が紡ぐ人生の日々の糸そして
生まれる時に与えられた
一本のいのちのシナリオを
過去から未来へとつないでゆく

今 この歌を大空に羽ばたかせて
私色の鼓動の風に吹かれながら
振り返り 立ち止まり 前に歩み出し
後悔のない明日への光りを求める

真心の翼に率直な想いを重ねて
本当のやさしさを知った時
未来へのステージの幕が上がる

私が歩む人生の道に歌いかけそして
心の五線譜ともに奏でるメロディ 
それはいのちからの力
過去から未来に物語ってゆく

今 この歌を大地に響かせて
私色の鼓動の風に吹かれながら
夢を生み 希望を育て 日々をつないで
明日の大空への鐘を鳴らす

 

CP講師  作詩:CPしまった(千葉県・55歳) 作曲:戸川悠(千葉県・33歳)

県で一、二を争う進学校
養護学校中退のようなこの俺に
何の間違いか講演依頼のはなしが舞い込んだ
通じない言葉だから嫌だと思いつつも
来た話には断れない八方美人
二つ返事で引き受けたのが過ちでした
CP講師 CP講師 通じねー
CP講師 CP講師 笑わねえー
CP講師 CP講師 聞こえてねえー
CP講師 CP講師 CP講師
後ろにはしっかりと 先生の目が光っていたのさ

商社ビルと思うほどの立派な校舎
大きな体育館八百人の生徒が注目の中で
ガチガチにキンチョウしてあがった
止まらない首振りにおいかけてくれるマイク
カワイイJK探しなどは忘れて
分からない言葉で語る講演会が始まった
CP講師 CP講師 わかってねぇー
CP講師 CP講師 ウケてねぇー
CP講師 CP講師 起きていねぇー
CP講師 CP講師 CP講師
こういう人が居る事を 知ってもらえただけで良いさ

CP講師 CP講師 CP講師
後ろにはしっかりと 先生の目が光っていたのさ

 

こころが風邪をひいた夜には 作詩:野崎富美子(山口県・47歳) 作曲:倉持祥子(茨城県・29歳)

ねむれない夜は ラジオ深夜便が子守歌
北のまちは ゆき 海のまちは 風が強い
葉書を よんでください
わたしの 知らない まちを 教えて ほしい

こころが風邪をひいたら
手紙を読む
あなたがくれた 点字郵便
手紙を 枕もとに 置いて ねむれば
こころを安らかにしてくれる

点字をうつのは 大変 手が痛い
文字を ひろっていると 指が
つめたいでしょ

こころが風邪をひいたよ
暗い夜 光のない朝
ひとり悩み 泣いた

耳から きこえるラジオ
こころの あかりのようだ
ひとつの おとが つながる

さみしくて ひとりぼっちの夜
泣いているような声
あなたに きこえるように
歌を 歌って あげたい

こころが風邪をひいた夜には
人のぬくもりが恋しい
誰かの声が ききたい

ゆっくり もっと ゆっくり
あなたに つたわるように 歌ってあげたい
ひくく ちいさく やさしい声で

 

花  作詩:丸井沙季(大阪府・13歳) 作曲:黒木祐里(京都府・21歳)

「耳につけているのは何?」
そう聞かれるたびに笑ってごまかした
不器用で上手く言葉で伝えられない
ずっと長い髪もくくらない
皆が笑ったりする理由も分からないまま
ただ話についていくことだけで必死だった
「いつまでこんな日々が続くのかな」
そう思っていた
自分の世界の花は蕾のままだった

「話をしよう」って1人の女の子
また必死で言葉を伝えようとしていた自分が居た
ふと周りを見ると とつぜん色めいてきた気がした
気づけば皆と目と手で会話してた
心から笑えるように
髪がくくれるようになった
自分の世界に色とりどりの花が咲いた

 

ここにいるから 作詩:八つ鹿工房オールスターズ(愛媛県) 作曲:古川智章(愛媛県・39歳)

僕(私)たちがここに来る理由は
決して行く場所がないからじゃない
いつもはげましてくれる
優しい仲間がいるから
たいしたことはできないけれど
笑って見守ることくらいはできるよ
社会の中でいろいろあるけれど
やっぱりこことがいいんだ
失敗して悲しい時もある
そんな時こそ前向きに
僕(私)は僕(私)で良いのだから
胸を張って行こう!

別れがつらい時もあるけれど
新しい出会いが待っているよ
支えてくれる人がいるから
こんなに元気になれるんだ
手をつなごう
みんなとつながろう
そうすれば世界は開けるさ
僕(私)はここにいるのだから
いつまでも君と見守ってる

 

ふたりの絆  作詩:山口八郎(岡山県・82歳) 作曲:今村誠(鹿児島県・51歳)

不思議な縁で結ばれて
ともにすごした人生の
照る日曇る日なつかしい
ふたり仲よく喧嘩して
おまえに会えてよかったね
あなたに会えてよかったね

麻痺の躰にとまどって
助けてくれたなあおまえ
涙しみじみ分け合って
生きて生かされありがとう
おまえがそばに居ればいい
あなたがそばに居ればいい

傘寿と喜寿のふたりずれ
ともに生きたおまえとわたし
ふたりの笑顔いつまでも
ふたりの絆いつまでも
お前と一緒に生きようよ
あなたと一緒に生きようね

 

命って何? 作詩:吉田泰治(奈良県・42歳) 作曲:上野一実(東京都・49歳)

命って何?
命って何?
「おはよう」で始まる朝
「こんにちは」でやってくる昼
「こんばんは」でしめくくる夜
その繰り返し
自分の不規則な生活で分かった  朝の有り難み

命って何?
命って何?

食べていくこと
命から命をいただく
永遠の営み

命って何?
命って何?

愛し合って産み育んでいくこと
時に人の人生を背負っていくこと
命って何?
命って何?

それは危機になって実感すること
ピンチだったり アンラッキーだったり
アクシデントだったり
命って何?
命って何?

それは時に軽く
時に重い不思議なもの
「あっ」という間に 亡くなったり
散々辛い思いをしたり
人によって違う 
苦しみ 命って何?
命って何?

自分であり続けること
この地球上で自分の痕跡を残すこと
命って何?
命って何?

仲間をいたわること
「あなたは一人じゃない」と
命って何?
命って何?

一生 自分に問いかけるだろう
最後の瞬間まで