■テーマ
ケアリング・ソサエティ
孤立と自律 ~支え合いの地域づくり~
■日時
2024年 3月17日(日)
10:00〜16:15 ※受付開始 9:30
■会場
①メイン会場(受付会場)
鎌倉女子大学二階堂学舎
(神奈川県鎌倉市二階堂890-1)
②分科会会場
鎌倉青少年会館
二階堂デイサービスセンター
(神奈川県鎌倉市二階堂912-1 フレンドリー鎌倉内)
■プログラム詳細
チラシ[PDF]をダウンロードする
■参加費
無料(要申込・先着200名)
■お申し込み方法
WEBフォーム、または電話・FAX・メールからお申し込みください。
定員になり次第締め切らせていただきます。
■お申し込み・お問い合わせ先
一般財団法人たんぽぽの家
〒630-8044 奈良市六条西3-25-4
TEL 0742-43-7055
FAX 0742-49-5501
Email carecare@popo.or.jp
*申し込みは締め切りました
ケアリング・ソサエティ
孤立と自律 ~支え合いの地域づくり~
急速に進む高齢化、少子化、核家族化などによってコミュニティが崩れ、地域力が弱まっています。人間関係は 希薄になり、無力感を抱え社会的に孤立する人が増えてきています。孤立することで貧困やひきこもり、さらには自殺、犯罪などに発展することもあります。孤立・孤独問題は現代社会が生んだ課題の一つといえるでしょう。
こうした中、社会では介護や看護、子育てといったケアの現場でさまざまな問題が起こっていますが、それは、ケアされる人だけなく、ケアする人もまた孤立・孤独のなかに陥っていることで生じていると考えられます。これらは医療や福祉の制度だけで解決することはできません。行政はもちろんのこと、地域の人びとの支え合い、助け合いが大切になります。
この度「ケアする人のケアセミナー」を開催する鎌倉市では、4年前に「鎌倉市共生社会の実現を目指す条例」を制定し、人びとが協力し合いながら支え合う新しいコミュニティづくりが各地で展開されてきています。また、今年から「かまくら孤独・孤立対策官民連携プラットフォーム形成に向けた準備会」が立ち上がり、複雑化・深刻化 する孤独・孤立問題に向け、福祉分野と市民活動分野が連携して対応していく機運が高まっています。
ひとは一人では生きられません。支え合い、助け合い、関わり合い、生き合っています。私たちは、誰もが支え合いながら人間らしく生きられる社会を「ケアリング・ソサエティ」と考えています。このセミナーでは、全国各地で取り組まれているさまざまな活動から、誰もが安心して幸せに暮らすことのできる支え合いの地域づくりに向けて学び合います。
タイムテーブル
09:30 受付開始
10:00 オープニングセレモニー
10:05 記念講演
11:05 キーノートスピーチ
11:50 コンサート
12:20 昼食&会場移動
13:20 分科会
15:20 休憩&会場移動
15:30 まとめ
16:15 セミナー 終了
16:45 アート&クラフト展 終了
登壇者
[記念講演]
他者への配慮に希望を見出す
動物、植物といった生き物は利他的だが、同じ生き物の人間は利己的だといわれている。この利己主義が、今日の生きづらさを生み出しているのではないか。利他―他者への配慮に希望を見出さないと人間は滅びるしかない、とまでいわれている。人間の未来について生物の世界の”法則”を学び、生き延びるためにどう行動したらいいのかをともに考えたい。
養老孟司/東京大学名誉教授
鎌倉市に生まれる。1962年東京大学医学部卒業。1981年 東京大学医学部教授に就任。1998年東京大学名誉教授に 就任し現在に至る。2003年に出版した「バカの壁」は400万 部を超える大ヒットを記録し、毎日出版文化賞を受賞。
キーノートスピーチ
ケアは本来、お互いの存在に根ざした関わりあいを意味する。人が人として生きていくうえで欠かせない、世話、配慮、いたわり、気づかいといった日常行為に置き換えることもできるだろう。しかし、一般的にケアは介護や介助という意味に捉えられがちで、専門化、 制度化の一途をたどっている。人が人として関わりあう、本来の「ケア」について考えたい。 また、「ケアする人のケアセミナー」20回という節目に、「ケアする人のケアセミナー」がこれまで残してきたものとこれからに期待することについて語る。
播磨靖夫/一般財団法人たんぽぽの家理事長
新聞記者を経てフリージャーナリストに。わたぼうし コンサート、エイブル・アート・ムーブントを生み、1999年からケアの文化の創造をめざし「ケアする人のケア」に取り組む。 平成21年度芸術選奨文部科学大臣賞受賞(芸術振興部門)、令和4年度「文化功労者」に選出。
ケアする人に寄り添うコンサート
〜キホユカプロジェクト〜
鎌倉在住のヴァイオリニスト松本裕香と、鎌倉生まれ鎌倉育ちのピアニスト榊原紀保子が、「誰もが平等に音楽に触れられる機会を作りたい」という思いから立ち上げたプロジェクト。子ども参加型のコンサートや大人も子どもも楽しめる音楽ワークショップを開催するなど、クラシック音楽を幅広く楽しんでもらえる活動を行っている。
昼食&会場移動
※お弁当の申込は終了しました。
※会場近くに飲食店やコンビニなどはございませんのでご注意ください
分科会
分科会1〜4のいずれかを選択してください。受付先着順のためご希望に添えない場合がございますので、あらかじめご了承ください。
*3月9日(土)現在、分科会4「てつがくカフェ」は定員に達したため、希望受付を終了しました。
分科会1:
ケアとアートを起点とした地域への働きかけ
「働くこと」が働きがいや生きがいにつながらず、孤立するケースが増 えている。ケアとアートを起点に、高齢者や障害者、困窮者をはじめ、地域の人びとが働くことを通して社会のなかでとゆるやかにつながる大 切さをさまざまな事例から学び合う。
報告1:馬場拓也/社会福祉法人愛川舜寿会理事長
2010年に現法人に参画し、特養の庭を地域開放した「ミノ ワ座ガーデン」、市民の語り場「あいかわ暮らすラボ」を運 営。2019年インクルーシブ保育園「カミヤト凸凹保育園」を 開園。2022年地域共生文化拠点「春日台センターセンター &洗濯文化研究所」を設立。
報告2:関根幹司/株式会社愉快代表
1992年アートに特化した授産施設「工房絵」設立。1995年 頃から女性ファッション誌、テレビ、新聞などに取り上げら れるようになる。2006年法律の改正に伴い株式会社愉快 studio COOCA設立。
報告3:川崎あや/一般社団法人インクルージョンネットかながわ代表理事
生活困窮者や困難を抱える人の相談支援を実施している「インクルージョンネットかながわ」で、鎌倉市自立相談支 援事業や神奈川県つながりサポート事業(かながわ女性相談室)を通して、困難や孤立を抱える人びとの相談支援、居場所づくりなどに取り組んでいる。
コーディネーター:名里晴美/社会福祉法人訪問の家理事長
重症心身障害児者といわれる重い障害のある人の活動の場「朋」開設時(1986年)からのスタッフ。重い障害のあるメンバーが多くの人と出会い、気持ちを往き交わし、地域で生き続けることをめざしてきた。「一人ひとりを大事に」「誰もが暮らしやすい社会づくり」を理念に法人運営を続けている。
分科会2:
学校とお寺のカフェ〜子どもの食と文化、つながりを育む居場所を全力で作る〜
子どもにとって「食」、そして学校と地域は、学びと暮らしの基盤である。 不登校や経済格差の問題、また子どもの「幸せ」の尺度の乏しさが顕著 となった今、学校で開かれる居場所カフェと、「おてら」などで開かれる 地域食堂の先駆的な取り組みの報告を受け、グループ討議により食を介した「人」と「場」のつながりを検討する。
報告1:山田勝治/大阪府立西成高等学校校長
2005年に西成高等学校教頭に着任(現在は校長)。生徒の「自立のための学力」修得を教育目標に掲げる。「エンパワメントスクール」や障がいのある生徒をわ けない教育、そして2012年開設の「となりカフェ」が注目される。
報告2:渡邉公子/一般社団法人ふらっとカフェ鎌倉代表
工芸作家。大学と神奈川県立高校の講師の後、2005年より鎌倉市市民活動センター運営会議事務局長(後に理事長)を務めた。2017年設立のふらっとカフェ鎌倉代表として、地域食堂と市と協働のフードバンク事業を運営する。
「ぺちゃくちゃタイム(PKT) チーム鎌倉女子大学」
学生たちの視点を織り込み、グループで意見交換を行い「ケアする/される」の対峙を超えた、子どもの居場所のあり方とこれからを考える。
コーディネーター:梨本加菜/鎌倉女子大学児童学部教授
大学で学校教員と学芸員の養成に携わる。青少年の文化活 動を豊かにする博物館等の社会教育施設の教育事業や、 教育・文化行政、民間事業者に関する調査研究を続ける。
分科会3:
「地域コミュニティの可能性」かまくら孤独・孤立対策官民連携PF関連事業
支え・支えられる関係が循環し誰もが役割と生きがいを持つ地域社会の形成は、地域福祉の担い手が支えている。一方、鎌倉は市民活動の歴史が長く、社会課題に取り組む団体が多様な社会貢献を行なっている。これらの知恵や豊かさを地域コミュニティで重ね合わせ、孤独孤立の課題を身近な場所で共有・解決するデザインを考える。
報告1:井本陽久/栄光学園中学校・高等学校講師、合同会社いもいも代表
教員として長年、生徒と児童養護施設の学習ボランティアを行う。小中学生の思考力教室「いもいも教室」主宰。市プログラム「鎌倉FiKA自分に出会う6日間」講師。NHK「プロフェッショナル仕事の流儀」などメディア紹介多数。
報告2:西畑直樹/認定NPO法人鎌倉市市民活動センター運営会議 理事・事務局長
地域コミュニティの包容力やレジリエンスの向上をめざして、 市民団体と地縁団体との交流機会「パートナーシップミーティング」や環境保全系団体のネットワーク「森のプラットフォーム」等を仕掛ける一方、社会との接点が少ない地域住民からの相談に応じて、社会に出て行く前段階の居場所の提案やボランティア活動の機会提供を市民団体と連携しながら行っている。
報告3:内藤克子/鎌倉市健康福祉部福祉総務課福祉政策担当課長補佐、かまくら孤独・孤立対策官民連携プラットフォーム形成に向けた準備会事務局
まちづくりのコンサルタント勤務、市民活動団体組成を経て、鎌倉市入庁 。地域共生課担当課長として鎌倉市共生社会の実現を目指す条例の制定に尽力。地域福祉の推進、孤独・孤立対策、重層的支援体制整備、ケアラー支援に取り組む。
コーディネーター:大西連/特定NPO法人自立生活サポートセンター・もやい理事長
1987年、東京生まれ。2010年頃より、ホームレス支援、生活困窮者支援に携わる。現場の活動のみならず、社会保障等についての発信や政策提言等も行っている。2021年6月より内閣官房孤独・孤立対策担当室 政策参与を務め、政府の「孤独・孤立対策」の政策立案にも参画している。
分科会4:
てつがくカフェ「孤立と自律」 *定員に達したため、希望受付は終了しました。
てつがくカフェとは、私たちが普段当たり前だと思っている事柄からいったん身を引き離し、「そもそもそれって何なのか」といった問いを投げかけ、ゆっくりお茶を飲みながら「対話」を通して自分自身の考えをたくまし くすることの難しさや楽しさを体験するものである。 聞く側から語り合う側へ…「孤立と自律」をテーマに語り合う。語らいの中からあるべきケアの姿やケアの未来が見えてくることに期待している。
ファシリテーター:西村高宏/福井大学医学部准教授
「てつがくカフェ@せんだい」主宰。専門は臨床哲学。哲学以外の研究者や様々な職業従事者、アーティストなどと連携し、医療や教育、科学技術、政治、アートなどのうちに潜む哲学的な諸問題を読み解く活動を行っている。
ファシリテーション・グラフィック 近田真美子/福井医療大学保健医療学部准教授
専門は精神看護学。西村氏とともに、てつがくカフェ「医療とケアを問い直す」を運営。対話を可視化するファシリテーション・グラフィックを担当している。
まとめ
※4つの分科会の代表者が登壇し、分科会の報告及びセミナーのまとめを行う。
すぐれものアート&クラフト展 in 鎌倉
障害のある人たちが生み出したアート&クラフトや食などが集まります。ぜひお立ち寄りい ただき、お気に入りの一品をお買い求めください。
*鎌倉をはじめ全国の障害者施設や作業所等で作られたアートグッズや食品の展示販売
*登壇者の書籍やケアする人のケアに関する書籍等
*お弁当の引き換えもこちらで行います
*営業時間 9:30 〜 16:45
■お申し込み・お問い合わせ先
一般財団法人たんぽぽの家
〒630-8044 奈良市六条西3-25-4
TEL 0742-43-7055
FAX 0742-49-5501
Email carecare@popo.or.jp
- ご記入いただいた基本情報は、本セミナーの受付事務においてのみ使用させていただきます。
- 分科会は受付先着順のためご希望に添えない場合がありますので、あらかじめご了承ください。
- 災害及び感染症拡大防止等の理由で、開催方法やプログラム内容を変更する場合がありますのであらかじめご了承ください。万が一、中止する場合は、事前に電話・ FAX・E-mailで連絡、また、ウェブサイトで告知します。
■主催
一般財団法人住友生命福祉文化財団
当財団は、昭和35年に住友生命保険相互会社の寄付により、財団法人住友生命社会福祉事業団として設立、平成25年4月より一般財団法人住友生命福祉文化財団に移行。社会の福祉及び文化の振興に貢献すべく、予防医学振興事業、福祉事業、音楽文化振興事業を展開しています。
一般財団法人たんぽぽの家
「ケアする人が心身ともに健康であって初めて他者を気づかう支え合いの社会が実現できる」との考えから、1999年に「ケアする人のケア・サポートシステム研究委員会」を設立。2005年度からケアする家族を支える活動を中心に据え、全国各地で住友生命福祉文化財団と共催でセミナーを開催しています。
■共催
鎌倉市
■運営主体
ケアする人のケアセミナーin鎌倉 実行委員会
〈実行委員会 構成団体〉(五十音順)
社会福祉法人いきいきいき福祉会
一般社団法人インクルージョンネットかながわ
鎌倉女子大学
認定NPO法人ぐるーぷ藤
一般社団法人ふらっとカフェ鎌倉
NPO法人まちぽっと
■後援(予定・順不同)
神奈川県、神奈川県教育委員会、神奈川県社会福祉協議会、鎌倉市社会福祉協議会、神奈川新聞社、朝日新聞横浜総局、 毎日新聞横浜支局、読売新聞東京本社横浜支局、産経新聞横浜支局、tvk、NHK横浜放送局