表現すること、表現に触れること、表現しあうことは、よりよく生きていくことに必要です。
だからこそ、病気や事故、加齢、障害の重度化など心身の状態がどのように変化しても、さまざまな道具や技法とともに、自由に創作をはじめることや、表現を継続できる方法を見つけていきたいと考え、Art for Well-beiingプロジェクトをスタートさせました。
生成AIやVR(バーチャルリアリティ)など、毎日のようにニュースなどで目にすることも多くなってきましたが、そうした新しいテクノロジーによって、ケアの現場における表現活動はどのように変わっていくのでしょうか。
この報告会では、障害のある人やケアに携わる人と、エンジニアやデザイナーが新しいテクノロジーを取り入れ実験的に取り組んだ表現活動の成果や考えてきたことを共有し「表現とケアとテクノロジー」について考えていきたいと思います。
情報保障について
●福岡会場:手話通訳と文字による情報保障があります
●大阪会場:文字による情報保障があります
体験会も同時開催します
さらに、報告会の前には、これまでArt for Well-beingプロジェクトが取り組んできた、AI(人工知能)と絵画、VRとダンス、触覚と講談と日記など、さまざまな表現とケアとテクノロジーの取り組みを体験できる時間もありますので、ぜひご参加ください。
8月7日(月)フォーラム 福岡
〇内容
・ Art for Well-Beingプロジェクト紹介
・ トーク① 「Art for Well-Beingからテクノロジーの哲学を考える」
・ トーク② 「きこえないあそび。きこえないムジカ。」
・ ディスカッション
Art for Well-Beingプロジェクト紹介
重度の障害のある人とのアート活動の取り組みから、Art for Well-Beingプロジェクトに取り組むに至った経緯と概要について紹介します。
・小林 大祐(一般財団法人たんぽぽの家)
トーク①「Art for Well-Beingからテクノロジーの哲学を考える」
デザイナーやエンジニア、研究者とともに、表現とケアの現場に関わることでみえてきた可能性と課題、これからの展望について話します。
・小林 茂(情報科学芸術大学院大学[IAMAS]教授)
トーク②「きこえないあそび。きこえないムジカ。」
福岡県聴覚障害者協会青年部と九州大学の協働による、聴覚障害のある人にとってのコンサートのあり方を考える、実験的な取り組みについて報告します。
・長津 結一郎(九州大学大学院芸術工学研究院准教授)
ディスカッション
・長津結一郎、小林 大祐
・コーディネータ 小林 茂
〇登壇者プロフィール
小林 茂 (情報科学芸術大学院大学[IAMAS]教授)
博士(メディアデザイン学)。監訳書『デザインと障害が出会うとき』など。人工知能などのテクノロジーは自在に解釈できるものであると捉え、多様な人々が手触り感を持って議論に参加できる手法を探求している。「Ogaki Mini Maker Faire」(岐阜県大垣市)では2014年より総合ディレクターを担当。
長津 結一郎(九州大学大学院芸術工学研究院 准教授)
専門はアーツ・マネジメント、文化政策学。障害のある人などの多様な背景を持つ人々の表現活動に着目した研究を行なっている。東京藝術大学大学院博士後期課程修了。博士(学術・東京藝術大学)。著書に『舞台の上の障害者:境界から生まれる表現』(九州大学出版会、2018年)など。
鈴木 玲雄(手話劇団「福岡ろう劇団博多」代表)
1986年2月滋賀県大津市生まれ。2歳半のころ、原因不明で混合性難聴になる。滋賀県聾話学校幼稚部卒業、普通学校に進学。高校時代に演劇部の文化祭発表に惹かれ、俳優活動を始める。同時にいつか全くきこえなくなるだろうと、手話を学び始める。
【開催概要】
フォーラム「Art for Well-being 表現とケアとテクノロジーのこれから」
〇日時
2023年8月7日(月曜)
体験会 15:00~17:30
受付開始 17:30~
フォーラム 18:15 ~ 20:30
〇会場
九州大学大橋キャンパス デザインコモン2階
(福岡市南区塩原4-9-1)
〇参加費
無料
〇お申し込み方法
・ WEBフォームから申込む
https://forms.gle/oTJzpMjURFh6P5cx7
・ 電話から申込む
0742-43-7055[主催者:一般財団法人たんぽぽの家]
〇会場までのアクセス
西鉄天神大牟田線「大橋駅」東口 :徒歩5分
西鉄バス48系統「塩原4丁目」 :徒歩5分
西鉄バス47・60系統「西鉄大橋駅」:徒歩5分
九州大学キャンパスマップ(大橋キャンパスMAPの④番)
〇主催
文化庁/一般財団法人たんぽぽの家、九州大学大学院芸術工学研究院長津研究室
〇共催
九州大学大学院芸術工学研究院附属社会包摂デザイン・イニシアティブ
8月19日(土)セミナー 大阪
福祉とテクノロジーの視点からウェルビーイングを考える
このセミナーでは、みなさんと一緒に改めてウェルビーイングについて考え、福祉やテクノロジーの新しいかかわり方を見つける第一歩としたいと思います。
〇内容(予定)
・ Art for Well-Beingプロジェクト紹介
・ 講演①「わたしたちのウェルビーイングをつくりあうために」
・ ワークショップ「わたしたちのウェルビーイングカード」
・ 講演②「あなたの福祉」
・ ディスカッション
〇登壇者プロフィール
渡邊 淳司(日本電信電話株式会社 上席特別研究員)
人間の触覚メカニズム、コミュニケーションに関する研究を人間情報科学の視点から行なう。また、人と人との共感や信頼を醸成し、ウェルビーイングな社会に資する方法論について探究している。主著に『情報を生み出す触覚の知性』(化学同人、2014、毎日出版文化賞〈自然科学部門〉受賞)、『わたしたちのウェルビーイングをつくりあうために』(共監修・編著、ビー・エヌ・エヌ、2020)等がある。
新川 修平(NPO法人100年福祉会 片山工房 理事長)
1974年、神戸市長田区生まれ。20歳のときに阪神淡路大震災を経験して自宅が全壊し、震災での「生と死」「社会」「人とまち」の再生を目の当たりにし、その当時ボランティアで陶芸の福祉作業所に通う。2003年に障害のある方の表現に特化した「片山工房」を設立。2019年(令和元年)度 神戸市文化活動功労賞 受賞。
川本 尚美(NPO法人100年福祉会 片山工房 アートディレクター、学芸員、写真家)
学生時代に福祉施設に通う機会があり、障害のある方が創作されている現場に出会う。真っすぐな目にすいこまれ、この道で生きてみたいと思い、利用者の創作している現場に携わっているなかで、絵を描く一人一人の姿はとても凛々しく、でも時に創作に悩みながらも、前に進んで行く目に、ただただスゴいなと感じる日々。人の表現と生活とは、人の表現の望みとは、考えながら今がある。
【開催概要】
Art for Well-being セミナー
福祉とテクノロジーの視点からウェルビーイングを考える
〇日時
2023年8月19日(土曜)
体験会 13:30~14:00
受付開始 13:30~
フォーラム 14:00 ~ 17:00
〇会場
QUINTBRIDGE(クイントブリッジ)1F 1ST FLOOR
(大阪市都島区東野田町4丁目15番82号)
〇参加費
無料
〇お申し込み方法
・ WEBフォームから申込む
https://forms.gle/uhSxm2QGdmzPBjTp6
・ 電話から申込む
0742-43-7055[主催者:一般財団法人たんぽぽの家]
〇会場までのアクセス
JR大阪環状線「京橋駅」北口:徒歩約10分
京阪本線「京橋駅」西口:徒歩約10分
地下鉄長堀鶴見緑地線「京橋駅」:徒歩約5分
QUINTBRIDGEアクセスマップ
〇主催
文化庁/一般財団法人たんぽぽの家
お問い合わせ先
一般財団法人たんぽぽの家
Art for Well-being 事務局
TEL. 0742-43-7055
MAIL art-wellbeing@popo.or.jp
本報告会は、文化厅委託事業「令和5年度障害者等による文化芸術活動推進事業」の一環として開催しています。