たんぽぽ通信 vol.106

アート化セミナー開催しました

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2月16,17日の二日間にわたり、平成24年度奈良県障害者アートボランティア人材バンク運営事業としてアート化セミナーを開催しました。県内外より多くの参加者がたんぽぽの家を訪れました。今回は「はたらきかたをデザインする!」ということで、「ものづくり」「地域活動やイベント参加が仕事やアートにつながるヒント」、「ブランディングとは」といった色とりどりのテーマに沿った講師の方々にお集まりいただきました。

最後の全体ディスカッションでは、参加者と講師、運営スタッフも一緒になってグループになって振り返りをしました。会場はすごい熱気に包まれ、このセミナーで縁がつながった人も多くいたようで、充実した時間となりました。(浦)

セミナー参加者のNPO法人まる(福岡)のスタッフ船津丸さんより感想をいただきました!

NPO法人まる(福岡)のスタッフ船津丸です。今回、セミナーを受けての感想を「仕事とは何か」という視点に立って書かせていただきます。

もともと、人は、自分の思い、考え、もっと言えば「生まれ持った本来の性質そのもの」を表現しながら生きていきたいと思う生き物ではないかと思います。

その行為そのものを「アート」であると仮定すると、仕事はそれを表現する一つの方法だと私は思います。そして、そういう人間の本質的な欲求が叶わないことが続くと、人は生きる意欲を少しずつ、少しずつ失っていくのではないかと思います。反対に、性質そのものが生かされ、更には人の役に立つ時、人は大きな喜び、働く喜びを感じるのかもしれません。今、これまでの働き方が一つの役目を終え、一人ひとりの豊かな働き方へと変化していこうとしています。障害がある人たちと共に、新たな働き方を社会に提案していくことが、福祉に関わる私たちのこれからの役割なのではないかと思います。

 

HAPPY SPOT NARA 報告

HAPPY SPOT NARAとは?

「生きることは表現すること、表現することは生きること」を合言葉に、奈良で個性豊かなアーティストたちが出会いました。ベッドサイドの小さなまなざしから、青空にはためく大きなフラッグまで。そこには、私たちが知らなかった生があり、私たちが出会えなかった表現があります。かけかえのない存在からうまれる表現に出会えることは、芸術の至福でもあります。奈良から日本へ、奈良から世界へ発信する芸術祭。

アートリンクプロジェクト ~出会いと関わりの中から生まれた作品~

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アートリンクは、表現活動をしたい障害のある人と、新しい表現を求めるアーティストの出会いから始まります。奈良県文化会館の会場には、出会ってからの関わりのプロセスやその成果が、9組それぞれのブースに分かれ、個性豊かに展示されました。お客さんは、作品に触ったり、覗き込んだりと、時間をかけて楽しみながら見て回っている様子が印象的でした。2月9日(土)に行われたアーティストトークでは、アーティストの方たちから「障害のある人と向き合うことで、その人の魅力を感じることが出来た」と充実した関わりの様子が語られました。(松本)

鹿の劇場

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2月10日、11日の2日間ならまちセンターにて「鹿の劇場」を開催しました。

車いすダンスやジャズセッション、ブルースハープなど、多彩なプログラムとなりました。伊藤さんは今回もラジオアナウンサーとして独特の語り口で観客を惑わし、上野さんの生き様が込められた語りでは、会場からすすり泣く声が聞こえてきました。ほかにも、韓国のスティービーワンダーの異名をもつチョン・ミョンスさんは、その名のとおりピアノ、歌、サックスとその才能を存分に披露しておられました。

両日ともにたくさんの方にお越しいただき、開場は熱気がむんむんたちこめていました。ご来場くださったみなさま、ありがとうございました!(中島)

プライベート美術館

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今年は作品を公募したことで、県内から164点もの作品が集まりました!障害のある人ご本人が、お願いします!と作品を持って来ていただくこともありました。12月に「お見合い」と題し、お店の方に飾りたい作品を選んでいただきました。真剣に選んでおられる姿が印象的でした。近鉄奈良駅、ならまち周辺の計44店舗にご協力いただくことができ、会期中は、たくさんの人がマップを片手に奈良を散策いただきながら、作品を見ていただきました。

また、作品を作った本人や関係者も見にまわられ、お店の方やお客さんと話したという声も聞くことができ、新たな交流があちこちで生まれていました!(阿部)

BIG幡

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HAPPY SPOT NARAの今年の新たな取り組みとして、奈良が世界に誇る東大寺に8本の「BIG幡(ばん)」がたなびきました。幡とは、重要な法要のときに使われる旗で、人々の平和を祈ったり魔除けの意味があるといわれています。奈良県内および東日本大震災で被災した岩手、宮城、福島の障害のある人たちから作品を寄せていただき、企業やデザイナーとの協働で制作されました。

2月6日に行ったオープニングセレモニーでは、東北から招待した13名を含む大勢の皆さんの前で色鮮やかな幡が大仏様に奉納されました。たんぽぽの家の新たな歴史が刻まれた瞬間でした。「役人生活20年のなかで一番感動している・・・」。杉田憲栄副知事のスピーチは、この催しに関わったすべての人たちへのねぎらいにも通じる言葉でした。(酒井)

 

ORIORI10、ご来場ありがとうございました!

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2/4から2/8までイトーヨーカドー奈良店にて、手織り商品の展示販売会「ORIORI」を開催いたしました。10回目の今年は、県内の11事業所が参加。会場じゅうを埋め尽くす色とりどりの手織り商品に、お客様からは「ステキなものがありすぎて目移りしてしまう!」との嬉しい悲鳴が聞かれました。ご来場くださったみなさま、本当にありがとうございました。(仲井)

 

厄除鬼の販売に行ってきました

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2月14日、たんぽぽの家メンバーの山野さん、木村さん、松本さんとともに長谷寺へ厄除鬼の販売へ行ってきました。長谷寺へは例年鬼追いの儀式「だだ押し」の日にあわせて行っています。「毎年買っているよ」という方や、鬼だけでなくたんぽぽの家へ興味を持ってくださる方もおられました。メンバーの熱心な呼び込みや接客の甲斐あって、今年から新たに加わった銀や白の鬼は飛ぶように売れ、あっという間に売り切れてしまいました。写真は夜な夜な鬼を製作している様子です。たくさんの人に喜んで購入していただき、大成功の販売となりました。山野くん、感想をひとこと!「たくさん売れました!呼び込みやお参りを頑張りました!」(中島)

 

第9回チャリティー手作り市 HANAまつり開催!

日時:2013年4月21日(日) 10:00~15:30
場所:たんぽぽの家

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手作りの品を通してたくさんの人とふれあいを楽しむ、「チャリティ手作り市 HANAまつり」を今年も開催します!

今年で9回目となる「HANAまつり」。地域の方々にも知られるようになって、毎年たくさんの人でにぎわっています。アクセサリー・かばんや布小物・陶器・木工など、個性あふれる手作り雑貨や、可愛いお花、心のこもった美味しい食べ物などのお店がたくさん集まります!また手作り体験コーナーもあり、子供から大人まで、気軽にものづくりを楽しむことができます。

hana3.JPG「アートセンターHANA」の中にあるギャラリーでは、一般から公募した作品展を開催します。思いもよらない素敵な作品と出会えるかも!?併設のカフェで美味しいコーヒーを飲みながら作品を見たり、おしゃべりしたり…春のひとときを、のんびり過ごしてみませんか?

ご家族や友人、ご近所の方などもお誘いあわせて、ぜひお越しください!(岩橋)

 

「アメニティーフォーラムinしが」に参加してきました!

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17回目となるこのフォーラムは福祉施設職員だけではなく、医療、行政、メディアなどあらゆる分野から福祉に携わる人が集まり、立場をこえて、これからの障害福祉や社会保障などについて議論をし、楽しく語り合う場として企画されています。

また、同じ会場内では、目や耳に障害を持つ人でも楽しむことができる「バリアフリー映画祭」、さらに、会場の廊下には各事業所による多数の出店ブースがあるなど、まさに「福祉のお祭り」とでもいうべき場でした。

フォーラムに参加させてもらい、新しい知識や技術の発見や、今まで曖昧だった自分なりの課題を再認識することができ、とても有意義で、楽しいフォーラムでした。(平松)

 

笑ってチャリティーコンサート2013

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3月1日にやまと郡山城ホール小ホールで開催した、東日本大震災復興支援プログラム「笑ってチャリティコンサート」には約200人の方にご来場いただき、おかげさまで無事に終了することができました。

コンサート当日の1部のステージでは、趣旨にご賛同いただいた奈良県出身のヴァイオリニスト・金関環さんとピアニスト・宮川真由美さんによる素晴らしい演奏が届けられました。また、金関さんが繰り広げる軽妙なおしゃべりに会場は明るい空気に包まれ、クラシックのコンサートってこんなに楽しいんだ!と感じた方も多かったはず。

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そして、2部。被災地・宮城県亘理郡山元町から「やまもと民話の会」の庄司アイさんと武田良子さんにお越しいただき、津波の被災体験など語っていただきました。まるで‘ノアの箱船’のようだった、と表現した津波体験。家ごと津波に流されながら、庄司さんは20年間民話の会で語ってきた幾つもの民話が頭をめぐったと言います。それは何百年もの間に起きた津波の体験を、先人たちが事実として語り継いできた民話たち。そして、それらの民話を「?だったんだってさ」という伝承ではなく、「だったんだよ」と事実として語っていかなければ、と流される家にしがみつきながら思ったそうです。そして、この自らのこの体験も次の世代へと語り継いでいくことがわたしの使命、と感じたそうです。

私はこのお話を2012年夏、山元町に行った際、まるでおばあちゃんのおうちのような資料館の囲炉裏端で聞かせていただきました。そして、この語りを奈良の人に聞いてほしいと思いました。語るべき世界をもつ人の語りって、ほんとうにすごい。日頃接する障害のある語り部たちがもつ魅力とはまた違った、語りの世界を改めて感じました。民話の会のお二人のあと、金関さんたちが再び登場、静かに演奏が始まりました。「人間は音楽を必要としています。人間に音楽が本当に必要な時はこころに傷をもった時です。そしてそんな時、音楽はずっと人を癒してきました。……震災があり私も心痛めた多くの中のひとり。だからこそ私は、自分が存在する意義を何とか感じようとするのかもしれない。」金関さんが少し涙でくぐもった声でお話されました。そのあとはアンコールも含め、目一杯素敵で楽しい曲が演奏され、あたたかな空気のなかコンサートの幕がおりました。

震災から2年、関西に住む私たちはともすれば震災のことを忘れがちになっているかもしれません。今回のコンサートが、音楽や文化をとおして被災地に思いを寄せること、そして被災した人たちの生の声や体験を聴くことをとおしてこの震災を忘れない、という思いを多くの人たちと共有するきっかけになっていたら幸いです。たんぽぽの家はこれからもアートや文化のちからを通じた復興支援活動を行っていきたいと思います。今後とも、どうぞご支援のほどよろしくお願い申し上げます。(竹谷)

*このコンサートを開催するにあたり、出演いただいた金関さん、宮川さん、「やまもと民話の会」の庄司さん、武田さん、そして宿泊のお部屋を提供くださったホテル日航奈良のみなさん、コンサート翌日に震災支援の番組として生放送してくださったならどっとFMのみなさん、そして支えてくださったすべてのみなさん。本当にありがとうございました。

 

今月のおすすめ“活動”「ゴミコロリ」

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※今回は、グッズやショップの紹介ではなく、とある活動を紹介いたします

近頃の私の心の支え、スウィング。スウィングとは、京都・上賀茂神社近くにある障害のある人が働く作業所。初めて買ったCDがRCサクセションという愛媛出身の木ノ戸昌幸さんが代表の、人間らしい営みが日々繰広げられている熱い場所。

さて、そんなスウィングでは月1回「ゴミコロリ」というものが行われているらしい。ゴミ拾いを今風に?アレンジしたゴミコロリでは、ゴミレンジャー(色は青)が町へ繰り出しゴミを2時間ほど拾います。暑い日も、寒い日も・・。そんなゴミコロリの記念すべき第53回が近く開催される!ということで、参加することに。 前日の夜は、まるで遠足前の小学生の気持ちでした。どきどき興奮して眠れない、皆さんもきっとご存知のあの気持ちです。

ゴミコロリの全貌はここでは省略しますが、簡単に感想を。ゴミコロリは、“ザッツエンターテイメント!”でした。のめりこみます。ほぼ町の景観を見ずに下の方ばかりを見てしまいました。ゴミを見つけたらラッキー!ポイントゲット!な気分。色あせた証明写真、KUMONの答案、へばりついたティッシュ、お菓子が入ってたメインじゃない方(切った方の小さい方、伝わるでしょうか?)、よく分からん長めのもの、など、色々拾いました。

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ゴミコロリの後はスウィングでゆっくり過ごし、帰り際には、アッキー(エイブルアート・カンパニーの登録作家でもあります)に、マッサージ(対話式の本格派です)まで施してもらうという、100点な一日を過ごすことができました。

みなさんも、レッツ・ゴミコロリ!

※「スウィング 京都」で検索すると1番目に、「スウィング」で検索すると6番目に、「Swing」で検索すると・・なかなか出てきません。(Googleにて検索 2013年2月調べ)

 

ホームだより ~コットンクラブ~

長いものシリーズ開催!!

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今回のメニューは…
・なが~いソーセージのり巻
・なが~いごぼうの和風パスタ
・ながいもスープ
・なが~い春雨サラダ
・なが~いポッキー入りパフェ

なんと!なが~~~~~いもの尽くし!!
コットンハウスが設立14年を越えることもあって、メンバーからの「今まで長い間ありがとう!これからもよろしくお願いします!」の思いも込めたコットンクラブとなりました。

みんなで巻いているのは…なんとなが~~~~いのり巻!何が一番おいしかった?と感想を聞くと、皆さん口々に「のりまき!」とのことでした♪

今後もコットンクラブでは色んな催しものを企画中です。皆さん是非来て下さいね♪(山本)