私たちの暮らしは常に誰かの支えを必要としています。とりわけ老いたり病んだりしたとき、一人で生きていくことは困難です。地域力や家族力が低下している今、家族だけで問題や苦悩を抱え込んでも、孤立が深まるばかりです。また、制度やサービスに任せきりの人生も幸福とはいえません。老いても病んでも障害があっても、豊かに生きていくことのできる社会とは、どのようなものでしょうか。
いのちを相互提供的なものとしてとらえ、支える・支えられる関係をどうつくりだせばいいのか。多様な生があるなかで、一人ひとりの生をどう輝かせていけばいいのか。このセミナーでは、さまざまな実践を手がかりに、みんなで話しあいたいと思います。
そして、自分がここに存在していることが誰かを幸福にし、それが自分の幸福と直結している、というケアの思想を深め合いたいと思います。皆さまのご参加をお待ちしています。
- 日時
- 2010年11月14日(日)9:50?16:00
- 会場
- 月見の里学遊館(静岡県袋井市上山梨4-3-7)[地図を開く]
- 参加無料、要申し込み
- 主催
- 財団法人住友生命社会福祉事業団、財団法人たんぽぽの家
- 協力
- NPOライフケア浜松
- 後援(予定)
- 袋井市、磐周医師会、社会福祉法人静岡県社会福祉協議会、社会福祉法人袋井市社会福祉協議会、NPO静岡県ボランティア協会、ほか
プログラム
- 9:50
- 開会あいさつ
- 10:00-10:40
- オープニングアトラクション
地域介護に取り組んでいるボランティアたちによる家族介護劇です。演技はアマチュアだけれど、葛藤も使命も引き受けてリアルに生きる「モリジェンヌ」たちが、カラッと明るくユーモアにあふれた介護ドラマを演じます。
- 【出演】
- 地域介護活動グループ 劇団「ええら」
- 10:40-10:50
- 休憩
- 10:50-12:20
- パネルディスカッション「看取り方と看取られ方の新スタイル」
私たちのいのちは今、社会システムによって支えられています。しかし、それが高度化すればするほど、私たちの生きる力は低下していきます。行政や民間サービスにいのちをゆだねる一方で、自律的な力がそぎ落とされていくのです。社会システムは誰かが支えなければならないし、運営しなければなりません。それをより人間的なものにするためにどう関与し、責任を引き受ければいいのでしょうか。地域のなかでいのちと向き合い、看取っている人たちと、十全に生きるいのちのあり方を考えます。
- 【話し手】
- 小野宏志(坂の上ファミリークリニック/浜松市)
人が人によって人となる地域医療と生命のネットワーク
阿部光子(看取り経験者、ケアマネジャー/袋井市)
介護サービスの媒介者から見た、いのちを看まもる地域力 - 【コーディネーター】
- 中井弘和(社会福祉法人静岡いのちの電話/静岡市)
- 12:20-13:20
- 休憩(「ふるさと弁当」の販売あり:税込700円)
- 13:20-15:10
- 分科会
- 分科会1「いのちに寄り添うコミュニティ」
ひとりがみんなのために、みんながひとりのために生きる。今、ここにいながら、そのまま幸福になれる。そんなコミュニティを実現するには。気持ちを感じ、気持ちを伝え合うことから生まれる人間の絆とは。
- 【話し手】
- 畑田二三子(介護家族/袋井市)
見野孝子(NPOライフケア浜松/浜松市)
稲葉ゆり子(NPOたすけあい遠州/袋井市) - 【コーディネーター】
- 播磨靖夫(財団法人たんぽぽの家/奈良県奈良市)
- 分科会2「物語を支えるいのちの営み」
その人の生が大切にされ、その人らしい終末期が過ごせることは、まわりの人にとっても意味深いことです。いきる意味を学び、いのちのつながりを感じる大切な機会になるからです。終末期を支える営みに、私たちはどのように関わることができるかについて考えます。
- 【話し手】
- 大石春美(穂波の郷クリニック 緩和ケア支援センターはるか センター長/宮城県大崎市)
岩下功(看取り経験者/袋井市) - 【コーディネーター】
- 小野田全宏(NPO静岡県ボランティア協会/静岡市)
- 分科会3「いのちに向き合う文化」
ケアの文化は、個人の尊厳を重んじ、豊かな生の営みをつくりだすことにあります。生きることに光を感じ、輝きをかたちにするアートやデザインの取り組みを紹介します。
- 【話し手】
- 小杉思主世(NPOライフケア浜松/浜松市)
天野多佳子(ポートギャラリーT/大阪府大阪市)
久保田翠(NPOクリエイティブサポートレッツ/浜松市) - 【コーディネーター】
- 森下静香(財団法人たんぽぽの家/奈良県奈良市)
- 15:10-15:20
- 休憩
- 15:20-16:00
- 全体会「ケアに元気を/ケアに希望を」
分科会の報告とまとめの討論
- 【話し手】
- 中井弘和、見野孝子、小野田全宏、森下静香
- 【進行】
- 播磨靖夫
※諸事情によりプログラムの一部を変更する場合がありますのであらかじめご了承ください。
申込方法
次の申込事項を添えてお申し込みください。定員200名(申込先着順)
- お名前(ふりがな)
- ご所属 ※勤務先、ボランティア活動先など。特になければ不要です。
- ご住所(□ご自宅/□勤務先等)※10月下旬?11月上旬に受講票をお送りします。
- 電話・FAX・Eメール
- 分科会の選択希望 ※分科会1?3から、第2希望まで
- 弁当注文の要不要 ※注文する場合は当日精算700円
※お預かりした個人情報は、本セミナーの受付事務においてのみ使用させていただきます。
申込先
NPOライフケア浜松
〒430-0814静岡県浜松市南区恩地町263 株式会社LCウェルネス内
TEL: 053-426-0691 FAX: 053-427-1008
Email: life.care★asahi-net.email.ne.jp(★を@に変換して送信してください)
※Eメールでお申し込みの際は、件名に必ず「ケアする人のケアセミナー申込」と明記してください。
※なお、セミナーにあわせて、静岡県内(主に西部圏域)の医療・介護情報を盛り込んだ『医療と介護の安心相談手帖(仮)』を発行・配布する予定です。