【報告】 臨床するアート2011 第1回 枝元なほみさん 

2011年10月13日(木)19:00~

エイブルアート・スタジオ(東京)にて、「臨床するアート 2011」を開催しました。
「臨床するアート」は連続トークセッション。

第1回のゲストは、料理研究家の枝元なほみさんでした。

テレビや雑誌で活躍されている枝元さん。レシピが好き!という方も多いのではないでしょうか。

お話しは、枝元さんの自己紹介からはじまりました。

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26歳で劇団転形劇場の研究生になり、レストランで働いてはいたものの、本格的に料理の道に入ったのは、32歳のとき。「遅くはじめたなら、遅くまでやればいい」と思ってやってきたという枝元さん。

”料理”がいいなと思うのは、「みんな食べる/誰でもつくれる」こと。そして、「みんな価値観がちがい、好き嫌いがある、それでいい」ということ。

はじめて作った、小学校三年生のときのドーナツ。
はんぺんの蟹肉詰めフライ。どちらも失敗だったけど、何かをつくるのは大好きだったという枝元さん。

料理を習ったことはない。だから、失敗をする。失敗をするから、「こうするとうまくいかない」ということを
体験から知ることができる。習っていないと、「こうしちゃいけない」というのがないから、好き勝手にできる。

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 鍋のなかの素材は、そのときどきで本当に違う。個と個として、自分で向き合うしかない。

そんな姿勢が、「チームむかご」http://mukago.jp/edamoto/の活動にも表れているように感じました。

にこまるプロジェクトは、そんなチームむかごが取り組んでいる被災地支援事業。

最初は、クッキーを作って、届けていた。いまはシフトチェンジし、被災地の方々に作ってもらい、それを東京などで売ることで、わずかでも、作ったみなさんに利益を還元していくという活動を行っているそうです。

粉やお砂糖をかついでいって、一緒につくりましょ、と誘う。
粉をまるめながら、ぽろっとヘビーな話が出てくることもある。話をきいていて泣いちゃうこともある。

でも、とにかくドアをひらいて出てきてほしい。コミュニティをつくりなおし、人とつながっていくことが、とても必要とされていると思う、と話してくださいました。

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枝元さんが持ってきてくださった「にこまるクッキー」。参加者で、おいしくいただきました!

現在はこちらの販売店から購入できるとのことです http://mukago.jp/nicomaru/

「ちゃんとそこにいて、そこにいる人・ものにちゃんと出会う」ことを大切にされている枝元さん。

「食べることは生きることにくっつぃている。根源的なこと」と語る姿に、とても惹きつけられました。

 

参加者からは、

「元気でちゃいました」

「今日のお話しを聞いていて、もっとわかりやすく伝えればいいんだ!とたくさんヒントをもらえた気がしました」

「感受性の強い、人や素材との出逢い、組み合わせの奏で方がステキな人なのだと改めて思いました」

といったご感想をいただきました。

 

臨床するアート 次回は10月28日。ゲストは演劇制作者/ArtRevival Connection TOHOKUの事務局長の鈴木拓さん(仙台)です。

参加お申込み受け付け中です。定員に余裕がある場合は、当日でも受け付けますので、まずはたんぽぽの家0742-43-7055までお電話ください。よろしくお願いします!

(井尻貴子)