文字とは踊るものなのか。
そんなことを思ったのは、大阪・天音堂ギャラリーで開催中の松本国三×大江正彦 「 日書日描」展を観に行ったから。
普段私たちは、連なった文字を必死に追いかける。
きれいに整列した文字は、意味伝達に徹するばかりで、踊らない。その姿は印象に残らない。
天音堂ギャラリーに並ぶ松本国三と大江正彦の作品は、そんな文字の、もうひとつの姿を私たちに見せてくれる。日めくりに書き連ねられた文字。囲まれたり、
(左:松本国三さん作品 右:大江正彦さん作品)
それらは少し曲がり、カタチを変え、解読不能になっていく。
いつのまにか、意味を追うことを忘れ、見入ってしまうのだ。
それは、文字そのものに触れる体験であり、松本の、大江の、
彼らによって、姿を表した文字、カタチは、
それは、きゅっとひかれた線が、ぎゅっぎゅっと塗られた色が、
そして、その作者に寄り添う人々の姿をも。
そう、それは、そこで、確かに行われたこと。日々の営みの、 ひとつの表れなのだ。
そう、それは、そこで、確かに行われたこと。日々の営みの、
松本国三×大江正彦 「 日書日描」展 8月23日~28日
午後2時~7時 (ただし最終日28日は、午前11時~午後6時)
天音堂ギャラリー
関西ではじめて展示する作品も多数あるそうです。
天音堂ギャラリーへのアクセスはこちら→天音堂☆堂守コラム http://amanedo.exblog.jp/
(レポート:井尻貴子)