インクルーシブデザインとは、これまでデザインのメインターゲットから除外されてきた高齢者や障害のある人などを積極的にデザインプロセスに参加してもらう手法です。
デザインの専門家だけでなく、多様な人々が参加することで、デザインはより幅広く、魅力的で、私たちの暮らしに変化をもたらすものになります。
私たちは、ユーザーがデザインに創造的、共創的にかかわり、一人ひとりの生に向き合ったモノ・サービス・環境づくりをめざす実践としてインクルーシブデザインに取り組んできました。
それぞれのちがいをみとめあいながら、ともに生きる未来をデザインする。
私たちとともに、「インクルーシブデザイン=参加のデザイン」の実践をとおして、たくさんの学びと発見を重ねていきませんか。
※インクルーシブデザインは、英国王立芸術大学院大学にあるヘレンハムリン・センターが提唱した、魅力的で革新的なデザインをめざすデザインコンセプトです。
事業内容
1)ユーザー参加のデザイン・ワークショップの企画・コーディネート
- 企業や自治体にとって、よりよい製品やサービスを開発したり、多様な人と出会う協働の場をつくります。
- デザインや工学、教育、医療などを学ぶ学生にとって、他者や社会と向き合うデザインについての学びの場をつくります。
- 学校教育や社員研修、生涯学習のプログラムにおいて、人権やコミュニケーション、他者理解など多様性を学ぶ機会としてのワークショップを企画します。
2)障害のあるユーザー(デザインパートナー)のマネジメント
- デザインに関心がある障害のあるユーザーを企業や行政、教育機関に派遣します。
- 障害のある人の社会参加や仕事につながることをめざし、デザインやコミュニケーションに関するスキルアップに取り組んでいます。
3)調査研究・普及活動
- インクルーシブデザインやユニバーサルデザインなどの「参加のデザイン」に関する調査研究を行っています。
また、先駆的な実践事例について情報を交換するフォーラムや研究会等を行っています。
ワークショッププロセス
ワークショップのプロセスを約13分の映像で紹介します
実績
モノづくりやサービスにかかわる企業や自治体、教育研究機関、福祉団体、NPO、そして障害のある人をはじめとする多様なユーザーが出会い、ともにデザインに取り組むことのできる場づくりを進めています。
ワークショップ
プロダクトやサービスなど、さまざまな題材をテーマにワークショップを実施しています。
- これまでの例
- 観光をインクルーシブデザインの視点から考えるワークショップ
- 使いやすい道具と素材を考えるインクルーシブ・アーキテクチャー
- 着たい服を着やすい服にするインクルーシブ・ファッション
- 車いすユーザーと介助者が2人で入れる傘を考えるワークショップ
- インクルーシブデザインの手法を用いた障害のある人のメイク講座
- etc…
出版
『インクルーシブデザイン・ワークショップ
―障害のある人とともに学ぶユーザーリテラシー』(2009年)
多様な市民が参加するデザイン・ワークショップの実施方法、障害のあるユーザーとのパートナーシップ等を紹介しています。
『インクルーシブデザイン・ハンドブック』(2006年)
英国王立芸術大学院大学での実践プロセスや、日本国内のユーザー参加型デザインの事例などを幅広く紹介しています。
監修:平井康之(九州大学芸術工学院准教授)
調査研究
「インクルーシブデザインの手法によるユーザ参加型デザインの仕組みづくりに関する調査研究」
厚生労働省障害者保健福祉推進事業(2009年)
「インクルーシブデザインにおけるユーザー教育プログラム開発のための調査研究」
三菱財団助成事業(2007年~2009年)
「インクルーシブデザイン普及事業」
独立行政法人福祉医療機構助成事業(2005年)
お問い合わせ先
〒630-8044 奈良市六条西3-25-4財団法人たんぽぽの家内インクルーシブデザイン・プロジェクト
Tel.0742-43-7055 Fax.0742-49-5501
Email:inclusive■popo.or.jp(■を@に換えて送信してください)
http://tanpoponoye.org/