第38回わたぼうし音楽祭「作詩・作曲の部」入選者一覧
作品名 |
作詩者名 |
年齢 |
都道府県 |
作曲者名 |
年齢 |
都道府県 |
涙の音 |
田中志奈 |
17歳 |
山梨市 |
高槻北高校音楽部
&三木祐子 |
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大阪府高槻市 |
箱折り |
団野利男 |
47歳 |
京都府城陽市 |
団野利男 |
|
|
MY LIFE |
川島寛子 |
60歳 |
奈良県橿原市 |
宮﨑伊代 |
28歳 |
奈良県磯城郡 |
My load |
菅野優希 |
16歳 |
岩手県陸前高田市 |
佐々木ひかり |
20歳 |
神奈川県横浜市 |
水の言葉 |
小橋辰矢 |
36歳 |
岡山県瀬戸内市 |
加藤哲宣 |
54歳 |
島根県安来市 |
明日(みらい) |
福井聖子 |
35歳 |
神奈川県川崎市 |
山崎芳寿 |
27歳 |
神奈川県藤沢市 |
ゆめの年輪 |
南光仁子 |
68歳 |
大阪市 |
星野壮馬 |
33歳 |
兵庫県宝塚市 |
60兆個の細胞が |
吉福秀一 |
58歳 |
神奈川県相模原市 |
長島政記 |
38歳 |
京都府与謝郡 |
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涙の音 作詩:田中志奈(山梨市・17歳) 作曲:高槻北高校音楽部&三木祐子(大阪府高槻市)
あなたは自分を愛していますか?
あなたは私を愛していますか?
私は自分が嫌いだった
音のない世界は私を孤独にさせる
みんな私を見て笑ってる
私から声を奪っていく
どんなに叫んでも気づいてくれない
どんなに願っても振り向いてくれない
だんだんと自分の存在が薄れていくように感じて
現実から目を逸らしたんだ
そんな私を孤独のなかから引っ張りだしてくれたのは あなた
現実への目を遮る私の手を握ってくれたのは あなた
私の声に気づいてくれた
私の願いを叶えてくれた
私は自分を愛している
あの日から
私はあなたを愛している
ねえ 知ってる?
あなたを愛したのは
あの日 あなたの涙が私の心に 音を響かせたからなんだよ
あなたは自分を愛していますか?
あなたは私を愛していますか?
今日も私の心に音が響く
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箱折り 作詩・作曲:団野利男(京都府城陽市・47歳)
一つ折り上げれば 二円の工賃
お菓子を詰めて売る 箱を折る仕事
頭にネットをかぶって 白い手袋をはめて
このお菓子を買った人は
箱のこと どう思うだろう
機械なんかで折ったんじゃないよ
一つ一つ大切に 人肌のぬくもりで
折り上げたんだ
時間が経つにつれて 早くなる
まるでロボットのように 人形のように
折り損じ しないために ピンと張りつめた空気
この箱を開けた時に
何か感じてくれるかな
綺麗な箱だと とっておいてくれたら
嬉しいのだけど
美味しいお菓子のために 心を込めて折ろう
機械なんかで折ったんじゃないよ
一つ一つ大切に 人肌のぬくもりで
折り上げたんだ
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MY LIFE 作詩:川島寛子(奈良県橿原市・60歳) 作曲:宮﨑伊代(奈良県磯城郡・28歳)
当たり前の日を 失った昨日
涙枯れるまで 泣いてた夜
降り積もった雪が ぬくもりもらって
大海原を 旅するように
時が心を穏やかにしてくれるなら
焦ることなく ゆっくり ゆっくりと
力強く 自分を信じて生きていきたい
平凡な日を 失った昨日
生きることに こたえ探した夜
厳しい寒さに 小さな莟膨らませ
一つ年輪を 重ねるように
支えてくれる みんなの顔浮かべながら
焦ることなく ゆっくり ゆっくりと
力強く 自分を信じて生きていきたい
他人(ひと)を羨んでみても 満たされないから
焦りから生まれるものは 何もないから
流した涙に いつか
虹がかかり 私らしく輝かせてくれる
うつむいたままでは 未来(あした)は見えないから
前をみつめて
ゆっくり ゆっくり
力強く自分を信じて生きていきたい
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my load 作詩:菅野優希(岩手県陸前高田市・15歳) 作曲:佐々木ひかり(神奈川県横浜市・20歳)
未来のために僕らは歩き出す
故郷から一人でも
あの日の涙を忘れない
心がつぶされて
立ち上がれない…
思い出を失って
みんな嫌になったけど
そんな時 仲間がいてくれた
ずっとそばにいてくれた
泣いて 笑って 共に叱られて
それでも決して後悔はしない
自分の未来みつけたから
my load
幸せのために僕らは歩き出す
たった一つの希望でも
父の言葉は忘れない
前を見てあるこう
希望をもっていけ…
何度も人にぶつかって
たおされたけど 苦しくても
母は僕を立ち上がらせた
ずっと信じてくれてた
僕にできること
道は長いけど
きっと最後に笑えるって
my load
邪魔されても
突き抜けるよ
探してたモノ
きっとあるはず
時間はかかっても
もういちどあの景色に
my load
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水の言葉 作詩:小橋辰矢(岡山県瀬戸内市・36歳) 作曲:加藤哲宣(島根県安来市・54歳)
ぽつぽつ ぽつぽつ
水道管からこぼれ落ちるのはボクの言葉か
ボクは どもって うまくしゃべれないので
一滴一滴ゆっくり落ちてくる
あなたは そっと手を差し出して
こぼれ落ちる水を受け止めている
でも ボクは あなたの言葉を受け止めたことがない
勢いよく流れるあなたの言葉に手を差し出す勇気がなかった
ぽつぽつ ぽつぽつ
暗い空からこぼれ落ちるのは だれの言葉だ
傘を差したら ただの雨になりそうで
一滴一滴 体で受けてみた
くすっと笑うだれかの声や
びゅうんとうなる風が聞こえたような
まだ ボクは まわりの世界に目をむけてさえいない
いたるところにあふれる だれかの言葉を受け止めたい
世界を知りたい
あなたの言葉を受け止めよう
この胸で
なにかがはじまりそうだ
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明日(みらい) 作詩:福井聖子(神奈川県川崎市・35歳)作曲:山崎芳寿(神奈川県藤沢市・27歳)
果てしない時間の中で たくさんの人に出会えた
今という日迎えられたことが 嬉しくて 少し寂しい
あの時 あの家を出て 歩き出すことになったから
涙あふれて切なかったけど 今前を向いて進んでいける
ありがとうだけじゃ全部 伝えきれない想い
今はこの姿だけが 唯一の恩返し
喜びや悲しみも これから先あるだろう
一人じゃ耐えきれないことも 仲間で助け合える
何が正しいかなんて分からない 不安だってあるけど
今は 私たちの道を真っすぐに 立ち止まらずに進んでいく
言葉を探して 何かを伝えたくて 分からなくて 涙があふれる
今はまだ弱い私だから 心配だってかけてしまう
ありがとうだけじゃ全部 伝えきれない想い
今はこの姿だけが 唯一の恩返し
ありがとうなんて 素直に言えないから
今はただ 私たちの姿を見て
これから時が経って 新しい希望が生まれ
私たちがもらった愛を 今度は与えてゆけるよう 強くなる
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ゆめの年輪 作詩:南光仁子(大阪市・68歳) 作曲:星野壮馬(兵庫県宝塚市・33歳)
腕で這いまわる 家の中 畳八畳の世界
負けん気を元気憧れは 誰にも負けない女の子
7つになったあの日 三輪車がやってきて
小さな 小さな世界は 隣の神社までひろがった
かけてころんで ボールをなげて
遊んでいる ともだち
大きな銀杏の木の下で
それを見てた わたし
ゆめ わたしのゆめ
ゆめ わたしのゆめ
みんなの帰りを いつも待ってた
学校へいきたかった
19出会った車いす はじめて電車でお買い物
靴屋で眺めたハイヒール わたしもOLやりたいな
34で高校生 はじめての学校
数学は苦手だったけど
ボール投げて 笑ってた
ゆめ わたしのゆめ
ゆめ わたしのゆめ
かわいい部屋を 一人で借りて
友だちをまねくこと
38の暑い夏 和文タイプに向かってた
一人暮らしのわたしの部屋に遊びに来ていた男の子
あれよあれよという間に
まさかわたし 花嫁
夢のハワイでハネムーン
しあわせな毎日
ゆめ わたしのゆめ
ゆめ わたしのゆめ
叶うなんて 思わなかった
だけど あきらめなかった
ゆめ わたしのゆめ
ゆめ わたしのゆめ
足がないなら這ってゆくだけ
誰よりも遅くても
ゆめ わたしのゆめ
ゆめ あなたのゆめ
いつかかならず 実る日がくるよ
大銀杏のように
輝く未来を あきらめないで
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60兆個の細胞が 作詩:吉福秀一(神奈川県相模原市・57歳) 作曲:長島政記(京都府与謝郡・38歳)
60兆個の細胞が くっついたまま分裂し
ベッドの上の僕がいる 身動きできない僕がいる
70億の人間が 眠って起きてまた眠り
食器の音をかき鳴らし さざめきながら笑い合う
僕にはなんにもできはしない それでも驚き目を見張る
にやつきヨダレこぼしたり 天井見つめ欠伸(あくび)する
悲しみもないはずなのに 涙が出るのはなぜだろう
さんざん迷惑かけたのに お礼も言えないなぜだろう
60兆個の細胞が それぞれ記憶を持っていて
人と引き合いいがみ合う 人に惹(ひ)かれて黙り込む
ほんのわずかな声かけが むやみやたらと嬉しくて
空を見ててもじんとくる 風を聴いても泣けてくる
怒った顔をしていても 胸の底には「ありがとう」
傷つくことはあるけれど なんで言えない「ありがとう」
抱きしめたいのに腕がない 力が入る腕がない
指先さえも動かない ぴくりともせぬ指先だ
60兆個の細胞の すべてが君に満たされて
歓喜に震え涙する 人とのつながり感謝する
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