ないものはない。
社会の基盤が崩れ、人間の存在そのものが揺らいでいる今、アートの分野から新しい概念が生まれ、「人間が生きる」をさまざまな形でみせる取り組みが始まっています。
A/A galleryでは「知識と技術のアート」や「直観のアート」とは異なる、「存在と生活のアート」を紹介します。「存在と生活のアート」とは、存在のサインをアートで増幅した時にあらわれるもうひとつの見方、感じ方、気づきです。 表現された「モノ」だけではなく、そこから生まれる「コト」も含めて成立する世界。それらの多くは美醜を超えた語り得ぬもの。それらを語り得ぬままきちんと見せることが、これまでにないアートかもしれません。
それらと遭遇することによって、私たちが揺さぶられる中で錆(さ)びた知覚が目覚めるのです。新しい知と新しい美の地平から生まれるアートを楽しんでください。
◎日時:2012年9月?2013年3月(2012年度は5回開催)11:00~19:00 *木曜?日曜のみ開廊
◎場所:A/A gallery[東京都千代田区外神田6-11-14アーツ千代田3331#208] アクセスはこちら
◎企画:財団法人たんぽぽの家
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関連企画 「障害とアート研究会」を開催します。
展覧会にあわせて、「障害とアート」に関するさまざまなテーマを深めます。施設職員、障害のある人、研究者、学生など立場の異なる人たちが集まり研究会を開催します。 詳しくは?こちら
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*Vol.1~5の展覧会は、木曜?日曜のみ開廊です。
Vol.01 「佐藤は見た!!!!!!?誰が何をどう見ているのか、どうしてあなたは言い切れるのかしら?」
福祉施設で日々起こるものごとを」わたしたちはどうみているのか?浜松市にある施設「アルス・ノヴァ」の豊かな日常を支えている職員の個人性に根ざした視点を、切り取り、伝えます。
2012年9月20日(木)?9月30日(日)
協力:NPO法人クリエイティブサポートレッツ(静岡)
障害や国籍、性差、年齢などあらゆる「ちがい」を乗り越えて、人間が本来持っている「生きる力」を見つめる場を提供し、様々な表現活動を実現するための事業を行い、全ての人々が、互いに理解し、分かち合い、共生できる社会づくりを行うことをミッションとして、福祉事業、文化事業の両面から社会にアプローチを続けている。
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Vol.02 「アートと暮らし?誰もが芸術家?」
「アートセンター画楽」では、普段の暮らしの延長線上にものづくりがあります。ミニチュアの恐竜ワールドや「西部警察」マニアのこだわり表現。「誰もが芸術家であり、想像することが人間の本能に基づく幸せな行動である」というメッセージとともに紹介します。
2012年10月4日(木)?10月14日(日)2004年にオープンした、高知のデザイン事務所「ファクトリー」が運営するアートの拠点。障害のある人に対して自由に表現できる環境を整え、「楽しむ力」を持ち続けるための数々の提案をおこなっている。2007年から始まった「画楽プロジェクト」は作品の成果発表をする場として、共感してくれた県内外の作家と空間を共有している。
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Vol.03 「『あいだ』からうまれるアート?アートリンクの実験?」
絵を描くと思ったら、いつのまにかキャッチボールをしていた。「どうしょんど」のオフビートな世界観と、「金曜日の午後に」繰り広げられる静かな人間関係。「アートリンク・プロジェクト」で生まれた2組の作品を紹介します。
2012年10月18日(木)?10月28日(日)「どうしょんど」 森口敏夫 × 山村幸則
「金曜日の午後に」藤田陽司 × 松井智惠
森口敏夫 ー幼い頃に大阪から奈良県磯城郡にある三宅町に引っ越す。三宅の移り変わりと共に歩み、今ではどんな路地でも自転車でめぐることができる。高等養護学校では野球部に所属していて、関西人でありながら巨人ファンだった。現在は、三宅町にあるひまわりの家で内職を中心に仕事をしている。年に何度か、‘森口組パーティー’を企画し、そのパーティーの最後にトランプ手品を披露し、みんなを盛り上げている。
山村幸則 ー1994年大阪芸術大学芸術学部工芸学科陶芸コース卒業。2005年国立オスロ芸術大学芸術学部大学院修士課程修了卒業。C.A.P[芸術と計画会議]アトリエアーティスト、神戸芸術工科大学先端芸術学部美術クラフト学科非常勤講師。これまでノルウェー、アメリカ、タイ、イラン、ケニヤ、ドイツ、韓国、中国など諸外国に滞在しながら作品を制作。訪れた国の歴史や文化、そしてそこに暮らす人々との出会い、交流の中から作品を生み出してきた。
藤田陽司 ー奈良県大和郡山市在住。奈良市にある地域活動センターぷろぼの高の原事業所に週3回通い、パソコンで絵を描いている。小学校4年生からプロ野球に興味をもったのがきっかけで、新聞のスポーツ欄を毎日読むようになった。スポーツの知識と漢字の多くは新聞から得たものである。自ら体を動かすことも好きで、月に2回、車いすホッケーに取り組んでいる。特別支援学校を卒業後はパソコンばかり触っていたが、描くこと、字を描く書くことが好き。
松井智惠 ー大阪在住。1984年京都市立芸術大学大学院修了。1982年より、作品発表を始める。幼少より絵を描く。現在の作品は人の原風景として「風景と光景の間」をテーマに制作する。2000年以降、ビデオ作品を制作。空間での映像投影を組み合わせて、空間に架設する表現方法を用いる。一貫してドローイング作品を制作する。
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Vol.04 「JURIX WORKS」
「仕事」って、何?私の仕事は薬のカラを集めること、鉛筆を削り続けること、ラジオ体操をすること、日記を書くこと。仕事の概念を軽々と覆す伊藤樹里の仕事のすべてを見せます。
2013年1月10日(木)?1月20日(日)伊藤樹里ー1日4回のラジオ体操、紅茶づくり、「ニュース」書き、薬のカラ集め、鉛筆の削りカス集め、ラジオ深夜便を聞くこと…etc。好きなこと・やりたいことが彼女の仕事である。そのうち、「ニュース」の文字を‘筆’で書くことを発見してから、書が最も好きな仕事となった。毎日の気になるできごとや、覚えた自慢の漢字を、とめどなくしゃべりながら書く。
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Vol.05 「SUPERPOSITIVE?世界への愛着?」
魂をこめて作る小さな箱、儀式のように画用紙の上に並べられる画材。なんとも名付け得ない、日々の行為の数々を積極的に肯定すること。揺さぶられるのは、私たちの常識です。
2013年3月14日(木)?3月24日(日)協力:宮下忠也