会期:2010年5月25日(火)~7月4日(日) 月曜休廊
時間:11時~19時
作家在廊日:6月5日(土)
アーティストトーク:6月4日(金)19時~21時 500円(1ドリンク付)
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ある日、突然視覚を失いはじめた時から、伊藤泰行の心の中に閉ざされていた世界が溢れだした。「障害」を引き鉄に初めて絵筆を手にし、視えない恐怖に抗うように描かれた作品群は葛藤、苦悩を越えて逞しい生命力の輝きさえ見せてくれる・・・。どこまでも、強い絵だ。
高橋直裕(世田谷美術館学芸員)
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ITO, Yasuyuki
1971年生まれ。兵庫県神戸市在住。7年前、32歳でレーベル病を発症し、中央部分の視野を失ったことをきっかけに絵を描き始めた。
【主な出展歴】
2007年 エイブル・アート・アワード入賞(個展)(ガレリア・グラフィカbis / 銀座)
2008年 伊藤泰行展 (STREET GALLERAY / 神戸)
2009年 Imagination Play(個展)(CAELUM GALLERY / New York)
伊藤泰行×吉野公賀 二人展 (ギャラリー 作家さん / 大阪)
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伊藤泰行さんは32歳で視覚に障害を持ったことをきっかけに絵を描き始めました。
「一生絵を描き続けたい」という強い思いと意志を持つ伊藤さんは、自宅アパートの1室をアトリエにして30号から100号の油絵を毎日描き続けています。
ほとんどの美術大学の入学試験にデッサンが科せられている日本では、視覚障害のある人が美術の専門教育を受ける機会を奪われていると言えます。
そうした状況もあり、国内で視覚障害のある美術作家はほとんどいませんし、中でもペインティングの作家は非常に稀です。
今回伊藤さんの作品をご紹介することで、視覚に障害のある人と美術を取り巻く現状を少しでも変えるきっかけにもなればと願っています。
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関連企画 / アーティスト トーク 「見えないことと描くこと」
日時:2010年6月4日(金) 19時?21時
会場:エイブルアート・スタジオ(アーツ千代田3331 地下1階 B111)
語り手:伊藤泰行
聞き手:中津川浩章(美術家)
内容:
本展覧会の展示作家、伊藤泰行さんをお迎えします。
独特の世界を30号から100号の油絵で表現している伊藤さんにとって、絵を描くことの意味は何か、どのように絵を描いているのか、見えないことと絵を描くことの関係などについてお話しいただきます。
日本では視覚障害のある美術作家は非常に稀な存在です。
聞き手には、エイブル・アート・ジャパンをはじめ障害のある人の表現活動に深く関わっている美術家の中津川浩章さんをお迎えし、対談形式で伊藤さんの作品世界に迫ります。
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中津川浩章 NAKATSUGAWA, Hiroaki
国内外で、個展やグループ展多数。ブルーバイオレットの線描を主体とした大画面のドローイング・ペインティングと呼ばれるアクリル画を制作発表。必要最低限の技法で描くこととは何かを問い続けている。
美術館、大学、特別支援学校などで、アートについてのレクチャー、ワークショップなど数々の活動をおこなう。震災後のトルコでライブペインティングやワークショップを実施。
展覧会の企画・プロデュースなど、「エイブルアート・アワード」選考委員、障害者施設「工房集」のアートディレクションを務めている。
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参加費:500円(1ドリンク付)
定員: 40人(先着順)
お申し込み方法:
お名前とご連絡先をそえて、下記まで事前にお申し込みください。
定員に達しない場合は当日のご参加も可能です。
お申し込み・お問い合わせ先:エイブル・アート・ジャパン
TEL. 03-5812-4622 FAX. 03-5812-4630 メール. info@ableart.org
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*A/A galleryは、障害のある作家の作品を扱う日本初のコマーシャル・ギャラリーです。