一般財団法人たんぽぽの家で、2019年から取り組んでいる事業、NEW TRADITIONAL。2021年度も継続して展開します。ご期待ください!
〇NEW TRADITIONALについて
NEW TRADITIONAL でめざすのは、障害のある人のものづくりと伝統工芸の相互発展。つくり手、つかい手、つたえ手が交流し、ものをとおして新しい生活文化を提案します。国内での福祉×伝統工芸の活動調査や、デザイナーや研究者、ギャラリーのオーナーやものづくりのコーディネートにかかわる人などによる議論の場づくり、福祉施設と伝統工芸のものづくりの実践などに取り組んでいます。
▼ウェブサイト https://newtraditional.jp/
▼Instagram https://www.instagram.com/newtraditional_gjp/
▼note https://note.com/newtraditional
▼online shop https://newtraditional.shop/
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2020年度(昨年度)のとりくみ
NEW TRADITIONALのとりくみを、Good Job!プロジェクトがめざす、福祉と新しいものづくり、仕事づくりが出会う場づくりの展開として位置付け、下記のようなことに取り組みました。
〇有識者、実践者による議論の場の設定
ニュートラのあり方や、福祉と伝統工芸の可能性について、また新型コロナウィルス感染拡大防止のため移動や接触が制限される中でのものづくりについて、個別に話をお聞きしました。
加藤駿介(NOTA&design)、白水高広(株式会社うなぎの寝床代表) 、守屋里依 (ippo plus)
水野大二郎(京都工芸繊維大学 KYOTO Design Lab 特任教授) 、寺川真弓(染織家)
武田和恵(やまがたアートサポートセンターら・ら・ら)、播磨靖夫(一般財団法人たんぽぽの家理事長)
〇日本各地での福祉×伝統工芸の活動の調査
全国3カ所を訪れ、実践にとりくむコーディネータの案内のもと、工房やメーカーなどを2日間をかけてまわった。その結果をオンラインで報告・公開しました。
①常滑(焼きもの)
◯ ツアー
コーディネータ 高橋孝治(デザイナー)
訪問先 有限会社丸よ小泉商店、有限会社山源陶園、鯉江明さんのアトリエ、
有限会社丸安、ワークセンターかじま、INAXライブミュージアム、
水野製陶園ラボ
報告記事(note) ▷ note.com/newtraditional/n/nfa074dceafc0
◯ オンライントークセッション
「やきものの産地で試みる、福祉とものづくりのあたらしい関係」
出演 高橋孝治、前川紘士(アーティスト)、福森創(工房しょうぶ統括主任)
報告記事(note) ▷ note.com/newtraditional/n/nc059ce00fef4
②鳴海・有松(繊維)
◯ ツアー
コーディネータ 井上愛(NPO法人motif代表)、
浅野翔(合同会社ありまつ中心家守会社共同代表)
訪問先 ニコニコハウス鶴里・有限会社こんせい、Aya Irodori、cucuri、
久野染工場、木玉毛織株式会社、尾州のカレント、末松グニエ文、
葛利毛織工業
報告記事(note) ▷ note.com/newtraditional/n/n4fc91b3822b9
◯ オンライントークセッション
「絞り染めの有松・鳴海、織物の産地 尾州から考える」
出演 彦坂雄大(尾州のカレント代表)、井上愛、浅野翔
③越前・鯖江(木工、漆)
◯ ツアー
日程 2020年12月17日(木)、18日(金)
訪問先 山次製紙所、ろくろ舎、丸廣意匠
報告記事(note) ▷ note.com/newtraditional/n/nf8d8729e4e21
◯オンライントークセッション
「和紙の産地・越前、漆器の鯖江から考える」
日程 1月27日(水)
出演 酒井義夫 (ろくろ舎主代表 / 木地師)
〇 手しごとにふれ交流する機会の創出
ニュートラについて考えたり、ものづくりの楽しさに触れられるような企画を実施しました。
①展覧会(愛知)
「滑らかな粘土の床が、丘陵に広がる舞台の上で NEW TRADITIONAL展 in 常滑」
会期 2021年1月22日(金)~ 31日(日)
会場 INAXライブミュージアム 土・どろんこ館(愛知県常滑市)
◯展示「わたしのニュートラ」
ディレクター:高橋孝治(デザイナー)
デザイナー・高橋孝治がディレクターとなり、常滑の福祉施設やそこに通う障害のある人たち、製陶業に関わるつくり手たちとともに実践したものづくりのプロセス・成果から構成。会場を覆う土壁の印象的な質感を生かしつつ、すべての素材となる原土を中央前面に置き、その周囲に常滑の製陶業における代表的な製品や、各所とのコラボレーションから生まれたタイル、染料、布、紙などを配しました。また、会期中には、陶芸家とともに会場中庭にて「土器焼き」を行い、1日かけて土から土器へと変化していく工程を見せました。
◯ニュートラ談義
「やきものの産地で試みる、福祉とものづくりのあたらしい関係」
出演:伊奈幸洋(有限会社丸安)、桜庭幸恵(ワークセンターかじま)、水野太史(水野製陶園ラボ・水野太史建築設計事務所)、高橋孝治
報告記事(note)▷ note.com/newtraditional/n/n715caf39436a
記録動画(YouTube) ▷ https://youtu.be/7GSxSX6v_ZE
「ものをとおして人がつながる、人をとおしてものがつながる」
出演:佐藤一信(愛知県陶磁美術館副館長)、鯉江明(陶芸家)、高橋孝治
報告記事(note)▷ note.com/newtraditional/n/nb9e6e32469bb
記録動画(YouTube) ▷ https://youtu.be/LNhv2k613gs
◯土器焼き
②展覧会(奈良)
「GJ!センターに山響屋とドンタク玩具社がやってくる!」
会期 2021年3月7日(土)~21日(土)
会場 Good Job!センター香芝(奈良県香芝市)
◯ スペシャルトーク
2021年3月6日(土) ゲスト 瀬川信太朗(山響屋)
記録動画(YouTube) ▷https://youtu.be/My1FxOKQctU
2021年3月13日(土) ゲスト 軸原ヨウスケ(ドンタク玩具社)
記録動画(YouTube) ▷https://youtu.be/oII56p1q0eg
③展覧会(奈良)
「お蚕さんプロジェクト報告展」
2021年3月27日(土)~31日(水)
会場 Good Job!センター香芝(奈良県香芝市)
〇実例づくり
障害のある人の表現と、伝統工芸や地域のものづくりなどとの連携によって、新しい工芸としてのものづくりに取り組みました。
① NEW DANTSU(うえこみのじゅうたん)
②「春日大社境内の杉」を使った燭台
撮影:上山敦司
③ 養蚕とシルクを用いた商品化
撮影:都甲ユウタ
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2021年度 これから
下記のような活動を計画しています。
・展覧会(2022年1月末~2月頃)
・実例づくり(ドンタク玩具社さんと連携したこけし、シルクペーパーなど)
・情報発信(無料配布小冊子「ニュートラペーパー vol.3」、ウェブサイト)
・スタディツアー
東北、徳島、奈良を予定しています。状況に応じて、人数を絞ったうえで参加者を募って実施します。
・レジデンス事業
新型コロナウィルスの影響により、私たちの生活や産業全体は大きな転換を迫られています。そのなかで本プロジェクトでできることはなにか。社会の変化の先を見ながら、議論と実践と提案を継続していきます。
NEW TRADITIONALがめざすもの
[ものをとおして生活を豊かにする]
ものと人の関係すなわち、つくり方、つかい方、つたえ方を見直し、豊かな生活を考える機会を増やします。
[障害のある人たちとあたらしい仕事をつくる]
障害のある人や、自分の能力を発揮する場が限られていた人たちが、技術や感性をものづくりにいかす状況をつくり、自分の仕事に誇りをもつ社会をつくります。
[つくり手たちが相互に学び合う場をつくる]
分野を横断し、つくり手が交流し、異なる文化、分野、手法からあたらしいものづくりのヒントを得られる環境をつくります。
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《連絡・問合先 》〒630-8044 奈良市六条西 3-25-4 一般財団法人たんぽぽの家
Tel.0742-43-7055 Fax.0742-49-5501 E-mail nt@popo.or.jp