[終了しました]親守唄・歌会2019

家族のつながりの物語


oyamori19-topいのちを育んでくれた親へ

こころのメッセージを贈りませんか
愛おしい家族へ
いのちのメッセージを贈りませんか
私たちは 家族のつながりの物語が生まれ
慈しみの文化が育まれていくことを願い
子から親へ愛を贈る
「親守唄・歌会」を開催します

 

私たちは縁あって親子になり、家族は愛を育みながら、幸福になることをめざします。
しかし、ときにはそれがしがらみとなったり、葛藤のもとになったりすることがあります。
けれども、いくつになっても、離れて暮らしていても、深いつながりで結ばれているのが親子です。
お互いがお互いを思い合う気持ちは、生きていくうえでなくてはならない大きな支えです。
モノの豊かさを幸せと取り違える世の中で、人はつい自分を支えてくれているかけがえのない絆を忘れそうになることがあります。
このような時代だからこそ、もう一度家族のつながりを見つめなおす必要があるのではないでしょうか。
そこで、私たちは、慈しみの文化が育まれていくことを願い、子から親へ愛を贈る「親守唄・歌会」を「なら 介護の日2019」 において実施します。
そして、人と人のつながりを大切にするケアの文化の必要性を社会に発信します。

◎親守唄・歌会2019 入選作品決定!

お父さん
作詩/楠田直美(兵庫県神戸市/56歳)

会社から私が帰ったら
ボ~ッと座っている お父さん
きょうは あっちの世界のお父さんだ
炊飯器のスイッチ 押してない
お風呂のお湯のスイッチ 押してない
「お父さんの仕事 忘れてるよ」
その途端
「うるさ~い! バカたれ!」
認知症三年目のお父さん
敵(かたき)を睨んでるみたいな お父さん
会社の疲れがどっと出て
私も「うるさ~い!」 わあわあ泣いて 怒鳴ってた

「会社で何かあったのかい」
やさしく尋ねるお父さん
あっ!こっちの世界のお父さんだ
私を怒鳴ったこと 覚えてない
私を泣かしたこと 覚えてない
「大丈夫だよ もう 泣かないよ」
笑ったら
「よかった よかった」
五十七(ごじゅうしち)年も私のお父さん
今も私を心配するお父さん
会社の疲れが吹き飛んで
私は「お父さん」
ちょっと甘えて 呼んでみた

介護してるつもりが そうじゃない
支えられているのは この私
お父さん お父さん

 

 

おかあちゃんの笑顔 ~彼岸に思う
作詩/福田智子(奈良市/66歳)

なあ おかあちゃん
そっと呼んでみる
あれほど暑かった夏が過ぎ
風が変わって
庭先に咲く 真っ赤なけいとうが
なぜか 今日はさびしそうにみえる

なあ おかあちゃん
この年になっても 途方に暮れること
いっぱいあるね
こんなに空が青いのに
なんだか 切ないねん
いつもあなたが言ってくれた言葉を
思いだしてる
「心配せんでもええ まっすぐ
正直に生きてれば 悪いことはこんで」
どれほど わたし 励まされたか

なあ おかあちゃん
朝早く起き 小さな身体でよく働いて
家族を支え なんでも出来たね
それなのに 突然 大好きなお料理が
できなくなった日のこと 覚えてる?
「お父ちゃんがいない」って
怯えるような瞳を揺らし
二人でひたすら
川べりを歩いた日暮れのこと 覚えてる?
なにが見えてるの?って
隣に いつもいるやんって

お医者さんから告げられたのは
アルツハイマー
自分が自分でなくなる怖さに
苦しんでいたのはおかあちゃんだった
わたし やさしくできてたんかな
あなたがそうしてくれたように
助けられてたんかな
わからへん
例え 娘たちの名前を忘れても
最後まで消えなかったのは
あなたの やさしさと笑顔

わたしも あの時
そんな笑顔を向けられてたら
深い おかあちゃんの寂しさ
減ってたやろな
今 そう思う

まあるくって
可愛くて幼子みたいな笑顔に
癒されていたのは
わたしたちだったんだよ

ごめんね
もう一度だけ 会いたいな

今も 胸のまんなかに灯る
懐かしくて あったかな あなたの笑顔に
そっと呼んでみる

 

 

杖とあなた
作詩・作曲/植田恭平(奈良県葛城市/30歳)

アラームで起きれない僕を
いつも起こしてくれたよね
眠たい目 こすりながら
お弁当作ってくれたよね

いつしか増えたシワの数も
いつしか増えた白髪の数も
苦労かけた馬鹿な息子だから
何かできることないかな?

ただ迷惑かけてばかりの僕だから
できることは少ないけど
少しだけでもいい 少しでいい
あなたを支える杖になりたい
お金よりも大事なものは信頼なんだと
教えてくれたのは 優しいあなたでした
苦しい時も悲しい時も 僕が涙する前に
泣いてくれたのは いつもあなたでした

裕福でもない 家庭環境で
大学へ行かせてくれたのに
時に身勝手な言葉の刃で傷つけた
最低な僕だけど

誰よりも大事にしたい あなただから
できることは少ないけど
少しだけでもいい 少しでいい
あなたを支える杖になりたくて

ありがとうじゃ 伝えきれなくて
言葉にできないだけなんだよ
支えきれないその重荷は
今度は僕の番 力になるから

ただ迷惑かけてばかりの僕だから
できることは少ないけど
少しだけでもいい 少しでいい
あなたを支える杖になりたい

 

 

これからはお母さん
作詩・作曲/赤司一博(長崎県佐世保市/63歳)

これからは これからは
ゆっくりしてね お母さん
微笑んだ横顔が 心のささえです
つなぐその手のぬくもりに
甘えて和んだ思い出が
雪解け つくしも 微笑んで
ずっと 長生きしてねと
歌ってる

これからは これからは
返してゆきます 恩返し
照れているその顔に 優しい思い出が
苦労かけたね お母さん
これから甘えてくれますか
夕暮れ カラスも 西の空
明日も 元気でいてねと
鳴いてます

これからは これからは
まかせてください いつまでも
やすらかなその寝顔 守っていきたいの
遠い昔に 子守歌
聞いて眠ったその背中
今度は私が 聞かせます
母さん ねんねんころりよ
おころりよ

 

 

今ありがとうの言葉を
作詩・作曲/木野田博彦(さいたま市/61歳)

そっと瞳を閉じると 今も浮かんでくるよ
あれは遠い春の日の桜の花よ
母に手を引かれて 初めての小学校
ふと見上げた校舎と そして桜の花よ
いつか時は巡り 今母の手を引き
優しき桜を見つめてた春の日

そっと風がささやくよ 古いアルバムの中
あれは遠い秋の日のコスモスの花よ
母が写っている 懐かしいアルバムよ
若い日の笑顔と そしてコスモスの花
いつか時は巡り そっと窓辺に咲く
可憐なコスモスを見つめてた秋の日

もしもできるならば もう一度会いたい
そして伝えたい ありがとうの言葉を

 

 

◎締切 2019年9月20日(金)必着  *募集は締め切りました
◎応募用紙のダウンロード→ 応募用紙(pdf版)  応募用紙(word版)
 作曲者専用応募フォーム→ フォームへ

 

募集内容

自分を生み育ててくれた親へ贈る「詩」と「曲」を募集します。
テーマ・形式は自由。詩集は不可。未発表のものに限ります。
・作詩の部
  子から親へ贈る詩をご応募ください。
作詩・作曲の部
  子から親へ贈る詩にメロディーを付けてご応募ください。

 

応募資格

・親を介護している人、またかつて親を介護していた人であれば、どなたでもご応募できます。
・親に対する思いを詩、または曲にして贈りたい人であれば、どなたでもご応募できます。
・年齢は問いません。

 

応募方法

・作詩の部
既定の応募用紙に必要事項を記入、またはA4用紙に作品名、氏名、連絡先、生年月日、作品に込めた思いを記入し、作品に添えてお送りください。ファックス、E-mail(件名/「親守唄・歌会」応募作品)でも受け付けます。

・作詩・作曲の部
*郵送で応募⇒
1作品につき1枚のCD、MDまたはカセットテープに歌を録音し、必ず詩を添えてお送りください。既定の応募用紙に必要事項を記入、またはA4用紙に作品名、氏名、連絡先、生年月日、作品に込めた思いを記入し、作品に添えてお送りください。

*ウェブから応募⇒ 専用応募フォーム
1.歌を録音したデータをmp3形式にしてください。
2.データ名を必ず作曲者名と曲名にしてください。(例:作曲者名→歌会 曲名→介護の日 の場合のデータ名 utakai_kaigonohi.mp3)
3.1作品ごとに曲と詩を1つのフォルダに入れ圧縮し、アップロードサービス(http://firestorage.jp/ https://www.datadeliver.net/ など)を利用し、URLを作成してください。
4.「作曲者専用応募フォーム」に必要事項を記入し、ご応募ください。
*注意事項
・URL の有効期間は、特に指定しないか一番長い有効期間にしてください。
・曲のメールへの直接添付はお避けください。

※郵送およびウェブからの応募ともに⇒
伴奏および楽譜のみの応募は受け付けません。規定の応募用紙に必要事項を記入し、作品に添えてお送りください。

 

選考および結果発表

主催者が委嘱した選考委員によって選考会を実施し、入選作品5点を決定し、入選者には入選通知をお送りします。なお、82円切手を同封の上ご応募いただければ、郵送で結果をお知らせします。
審査員長  もり・けん(詩人/ハーモニカ奏者)
審査員   松本真理子(マリンバ奏者/大阪芸術大学講師)
      村上良雄(なら 介護の日2017実行委員長)

 

応募締め切り

「作詩の部」「作詩・作曲の部」ともに 2019年9月20日(金)必着

※「作詩の部」「作詩・作曲の部」に入選すると・・・

・入選者は11月10日(日)なら100年会館・中ホールで行われる「なら 介護の日2019」に招待され、作品は「親守唄・歌会2019」の舞台で発表されます。
※「作詩の部」の入選作品は朗読で発表します。「作詩・作曲の部」の入選作品は演奏・歌唱していただきます。
・入選者の交通費、滞在費を主催者が負担します。なお、歌唱者と演奏者の招待については、主催者と作曲者の協議の上決定します。

・親守唄大賞 1点 賞状、記念品ならびに副賞(5万円分の旅行券または商品券)
・優秀賞   1点 賞状、記念品
・入選    3点   賞状、記念品

注意事項

・応募作品は返却しません。
・入選結果に関するお問い合わせにはお答えできません。

ご応募・お問合せ先

奈良介護の日実行委員会 親守唄・歌会作品募集係
〒630-8044奈良市六条西3-25-4 一般財団法人たんぽぽの家内 担当:酒井
Tel 0742-43-7055 Fax 0742-49-5501  E-mail sakai@m3.kcn.ne.jp tanpopo@popo.or.jp