たんぽぽ通信vol.97

 画楽プロジェクトVol.3 「アートと暮らし」

   
 アートセンター画楽の「日常的に創作活動が行われ、普段の暮らしの延長線にものづくりがあり、気持ちが向くまま、思うままに、その過程を楽しむ活動を行っている。彼らが作り出すものには意図も作為もなく、明快でわかりやすい。常に正面から立ち向かい、偽りも隠し事もなく、瞬間に感じることが作品としてそこに現れる。真剣に楽しむ喜びが、周りの人の気持ちまで温かく包み込む。彼らの世界をたくさんの方に届けたい。」という思いを伝えるべく5月1日(火)?6日(日)、高知県高知市文化プラザかるぽーと7階市民ギャラリーで、『画楽プロジェクトVol.3「アートと暮らし」』という展覧会が行われました。
 

 この展覧会は『誰もが芸術家であり、創造することが人間の本能に基づく幸せな行動である』というコンセプトをもとに、全国の施設から生活とアートが密着したユニークな作品や、オシャレなグッズが展示販売されたものです。たんぽぽの家からは伊藤樹里さん、富丸風香さん、平井和樹さん、宿利真希さんの作品と、エーブルアートカンパニー、HANAの商品を出品。6日には伊藤さんが「会場や高知城でお客さんとラジオ体操をし、高知の観光案内を行う」といった何とも伊藤さんらしい、面白いパフォーマンスも行いました。
 

 来場者の方々は、作品から溢れでるユニークな生き方に驚き、それを楽しんでいる姿が多く見られました。「その人の自己表現」を大切にしたこの展覧会は、様々な人に、驚きや感動を届け無事終了しました。(吉永) 

 

 

 

 

パルコ仙台店Able Art Company期間限定ショップHUMORAparuko1.png

 4月27日(金)~5月6日(日)パルコ仙台店において、財団法人たんぽぽの家主催で期間限定ショップを開催しました。
 宮城県と山形県を中心に東北各県からの施設関係者、教育関係者、また障害のある人とご家族に来場いただきました。さらに美術館学芸員、デザイナーなどアート関係者の方も多く、エイブルアート・カンパニーの活動に大変関心をもってくださいました。ゴールデンウイークの期間中ということもあり、東京、千葉、秋田、大阪、長野、北海道など遠方から足を運んでくださったお客様もいらっしゃいました。 期間中は、宮城県内の施設関係者に運営を支援していただき、今後障害のある人のアートの魅力や仕事の可能性についての気運が高まるためのつながりを持つ事ができたと思います。また、宮城県の障害のある人の施設とコラボレーションしたワークショップを行いました。封筒などのベースアイテムに、スタンプを使ってのオリジナルグッズを作り、家族連れやカップルなどで賑わいました。
 エイブルアート・カンパニーがすすめる東日本大震災の復興支援プログラム[タイヨウプロジェクト]の関連商品の販売も行いました。たくさんご購入いただいたり、活動について積極的な質問も多く、みなさん大変関心を持ってくださいました。(柴崎)

 

 

 

 

大澤 須美oosawa.JPG子さん 長きにわたり ありがとうございました

 長年にわたり、たんぽぽの家の良き理解者であり支援者であった大澤須美子さんが5月30日に心筋梗塞のため亡くなられました。
 これまで、チャリティーダンスパーティーを通じて、コットンハウスの建設やたんぽぽの家の活動を支援して下さいました。4月23日には90歳の誕生日を迎えられ、前日の22日にはダンスを通じて懇意にさせていただいた約50人の方にお集まりいただき、たんぽぽの家のホールにて「卒寿を祝う会」を開催しました。大澤さんのダンスも披露され、トレードマークともいえる赤い服がとても印象的でした。
 大澤さんは1940( 昭和15)年、奈良女子高等師範学校(現奈良女子大学)の保母科を卒業。大和郡山の市立幼稚園に6年、大学の付属幼稚園に36年勤めてのち、自宅を無認可託児所「たんぽぽ子供の家」として開放され、これまで1,000人を超える子供たちを教えてこられました。
 また、奈良パイロットクラブ、元気に百歳クラブ・関西など、社会貢献活動にも関わってこられ、多くの人たちに慕われておりました。心より、ご冥福をお祈りします。(森本)

 

 

 

藤掛永良さんを偲ぶ会
「痛み」向き合った人生 児童虐待防止などに尽力
 

 社会福祉法人わたぼうしの会の評議員で、たんぽぽの家づくり運動がはじまった当初からの支援者である藤掛永良さんが今年1月22日に肺がんのため亡くなった。奥様の節子さんは、現在の楽食サービスの前身である給食ボランティアとして、娘さんも良き応援者で、藤掛家とは家族ぐるみの付き合いだった。特に播磨理事長は、奈良たんぽぽの会の監査役、谷川義明さんとともに、毎晩のように酒宴をもち、日本の福祉について、たんぽぽの家の未来について、深夜までしつこく議論した間柄と聞く。
 このほど、藤掛永良さんを偲ぶとともに、節子さんと娘さんを励まそうと、ホテル日航奈良で集まりをもった。藤掛さんを慕う約100人が集い、思い出を語り合った。(酒井)

2012年5月13日毎日新聞 よりshinobukai.JPG

 奈良児童虐待防止ネットワーク「きずな」代表で元奈良大教授の藤掛永良さんをしのぶ会が12日、奈良市のホテル日航奈良で開かれた。児童虐待防止や犯罪被害者支援などに尽くした藤掛さんを慕い、福祉関係者ら約100人が参加。人々の痛みに寄り添い続けた人生に思いを馳せた。
 藤掛さんは奈良学芸大(現奈良教育大)心理学専攻を卒業後、1957年に県中央児童相談所心理判定員となった。以来35年間、児童福祉行政の現場で働き、同児童相談所長などを務めた。退職後は奈良文化女子短大教授、奈良大教授として教育研究にあたる一方、県臨床心理士会長、なら被害者支援ネットワーク代表、奈良いのちの電話協会副理事長などを務めた。

 

 

 

ものづくりART townarttown.JPG

 ゴールデンウィークまっただ中の“みどりの日”5月4日京都市役所広場で催された「ものづくりART town」へ出展販売に行きました。
 当日はくもり空で時々小雨もちらつく空模様の中、「フェルト品」、「陶器」、「木工品」など趣向を凝らしたアート品が数多く出品されていました。
 アートセンターHANAからはチクルマクルシリーズ、文字屋のうつわ、手織り製品、ポストカード、他施設のセレクト品などを販売してきました。
 今後もメンバーの“はたらき方”や“はたらく意味”もふくめて各地のアートイベントへ販売出品していきます。(寺田)

 

 

 

コッongakusai1.JPGプンカッ!「アジア・太平洋わたぼうし音楽祭」

 「コップンカッ」とはタイの言葉で「ありがとう」という意味です。
 今年2月29日(水)「第11回アジア・太平洋わたぼうし音楽祭」が微笑みの国、タイ・バンコクで開催されました。当初、2011年11月の開催を予定していましたが、タイを襲った洪水の影響を受け延期となった次第です。開催することすら危ぶまれたのですが、主催した障害のある人自身によるアートNPO、Network of Music and Arts of Persons with Disabilities(NMAD)の頑張りと、アジア・太平洋わたぼうしネットワークの応援で、何と12都市からの参加を得、盛大に開催することができました。
 

 日本代表曲は、現在愛知県に住む久保博輝さんが作詩・作曲した「半分ごっこ」。久保さんのピアノ伴奏に、友人の原田奈生子さんのボーカルと久保田洋輔さんの手話で、日本人のこころの機微をしっとりと表現してくれました。以下は、久保さんのメッセージからの抜粋です。onakusai3.jpg

 障害があると、単純に「できないこと」が人より多くあります。しかし、障害がなくても「できないこと」は必ずあります。自分のできないことには素直に向き合って、周囲の人に助けを申し出る。自分のできることで、助けてくれた人たちにお礼をする。それが「半分ごっこ」で伝えたかったことです。「できること」は小さなことでいいと思います。
 微笑みを浮かべたり、大きな声であいさつしたり、時には冗談を言ったり、立派な特技でなくても、人をちょっと幸せにできる行動こそが、「できること」の原点だと思います。
今回、アジア・太平洋地域の人たちに「半分ごっこ」の思いがしっかりと受け止められ、またそれが「半分ごっこ」という言葉で、少し広がった気がしています。皆さんも皆さんなりの「半分ごっこ」を見つけていただけるとうれしいです。

 第12回大会はオーストラリア・ケアンズです。主催の窓口は、たんぽぽの家とアート全般にわたり交流しているNPO「アクセスアーツ」です。音楽祭の開催に加え、障害のある人たちのアートフェスティバルの開催も視野に入れている様子です。2年後には、また一回り大きくなった「わたぼうし」をお見せできそうです。
 

  「コップンカッ!」心をこめて「コップンカッ!」。(酒井)ongakusai2.jpg
 

 

 

 

 

夏がやってきた! アツアツTシャツ展vol.3 @HANAギャラリー
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 6月15日(金)~7月14日(土)、全国の障害のある人のつくるアートなTシャツがHANAギャラリーに大集合します。夏が待ち遠しくなるTシャツがどんどん出来上がってきています。
 今年はSALEを開催!欲しかったあのTシャツがハッピープライスで手に入るかも。タイヨウプロジェクトTシャツも20%オフで販売します。
 あなただけのお気に入りがきっと見つかるはず♪ぜひHANAギャラリーへお越しください!(渡邊)

 

 

 

たんぽぽの家 夏のギフト2012 ~あなたに贈る“ものがたり”~
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 全国の障害のある人がつくる“うまいもの”と“アートグッズ”をご紹介します。お知り合いへ夏のごあいさつとして、ご自身へのご褒美として、バラエティ豊かな贈り物はいかがでしょうか。お申し込みやギフトチラシのご用命は「HANAショップ」でたまわっています。(上村)
お問い合わせ先:たんぽぽの家アートセンターHANAショップ     担当:上村、渡邉
TEL:0742-43-7055 / FAX:0742-49-5501
E-mail:gift@popo.or.jp  URL:http://popo.or.jp

 

 

 

楽食だより  お弁当の注文を随時受け付けています!!rakusou.JPG

 楽食サービスでは、現在奈良市内に暮らすお年寄りへの配食サービスの他に、作業所やデイサービスセンターに食事を配達しています。
 楽食サービスのお弁当は、皆さんご存知の通り、材料は安心できる国産でそろえ、お米は生産者と直接取引させていただいています。「あきのこない味を毎日お届けする」ことを大切に、1食1食心をこめて手作りしています。
 毎日のお弁当の他に、行事用のお弁当やケータリングも随時注文を受け付けています。
 お年寄りへの配食サービスは、お弁当の配達とともに、安否確認の役割もさせていただいておりますので、ぜひご利用ください!!(浅岡)
 

 

 

 

 

たんぽぽ人物図鑑

たんぽぽ楽食サービススタッフ 浅岡(あさおか) 好美(よしみ)さんasaoka.jpg

 こんにちは。4月から楽食サービスで働くことになりました。笑顔を忘れず、毎日頑張りたいと思います。
趣味はテニスです。スクールに週1回通って腕を磨いていますが、なかなか上手くなりません(泣)。一緒に練習して下さる方募集中です。
 

 

アートセンshimotani.jpgターHANA ケアサポーター 下谷(しもたに)マキさん

 5月からケアサポーターとして入りました。以前は、大阪の方で、知的障がいの方の作業所で働いていました。奈良に引っ越したのをきっかけに、色んな施設を探していたらたんぽぽさんを見つけました。
 まだまだ、分からない事、不慣れな事も沢山あると思うので、みなさんの事を色々教えてもらえると嬉しいです。
 じっくり理解して「ア~安心してまかせられるワァ~、今日も一日なんや楽しかった~」って言ってもらえる様なケアサポーターになれたらなと思っています。
 好きな事は、絵を見る事、描く事、昔の日本のPUNK。ビジュアル系。メイク。漫画も好きです。びびりの猫が一匹居ます。