[終了しました]ケアする人のケアセミナーin金沢

金沢セミナーアイキャッチ

 「生活といふものは生きることばかりが生活ではなくして、生活はそれを喜び樂しむことも内容としてゐる――深い郷土愛や人間愛にあふれた文学作品を数多く生み出した金沢の文豪、室生犀星の言葉です。彼は自然や小さな命、弱い存在を慈しみ、苦しい時にも喜びを見出してそれを表現しました。介護・介助・子育てといったケアも、つらいだけでなく、喜びや学びを得ることができる豊かな営みであります。しかし、現在は少子化で家庭機能が低下し、人と人のつながりや地域の関わりが希薄になってしまい、ケアの現場では多くの人が苦悩を抱え込み、孤立を深めています。
 これからは痛みを分かち合い、ともに生活を喜び楽しむ「 シェア( 共有)」する時代です。成熟社会では、モノを所有することに幸せを求めるのではなく、「共感共苦」のなかに幸せを見出すことが大事だといわれています。生きづらさが増す今、「シェア」の精神でさまざまな課題の解決に取り組む実践が各地で生まれています。そのひとつが「シェア金沢」です。ここの思想を学ぶことを通して、支え合うコミュニティをどうつくるのか、さらにはこれからの生活のありようを一緒に考えてみませんか。【参加費無料】

<スタディツアー> 日時 2015年12月12日(土) 13:00~16:30 会場 シェア金沢( 金沢市若松町セ104-1)
<セミナー> 日時 2015年12月13日(日) 10:00~16:20 会場 石川県女性センター( 石川県金沢市三社町1-44)
主催 一般財団法人 住友生命福祉文化財団、一般財団法人たんぽぽの家
協力 社会福祉法人 佛子園
後援 石川県、石川県社会福祉協議会、北國新聞社

12/12(土) スタディツアー [定員25名] <締め切りました>

2014年度、年間20 万人以上もの人が訪れているという「シェア金沢」では、障害の有無や老若男女問わずさまざまな人たちが交流し、街づくりに参加しています。 “思わず来たくなる場所”の仕掛けと仕組みを学ぶツアーです。素敵なお店でお買い物も楽しめます。
12:45 JR金沢駅集合(マイクロバスで移動します)
13:00 出発
13:30~16:00 シェア金沢
16:30 JR金沢駅着

12/13(日) セミナー[定員300名]

10:00~10:05 主催者挨拶
10:05~10:55 基調講演「未来を拓くシェアの思想」

支援する/ されるではなく、お互いに支え合って生きる新しい社会をつくる、コミュニティ を再生する仕掛けとは?生きづらさや閉塞感、孤立を生み出す格差社会を変え、いかなる 人にも主体的な社会参加を促す「シェア」の概念を学びます。
雄谷 良成(社会福祉法人佛子園理事長)
2014年3月に住民がお互いに支え合って暮らすことができる街「シェア金沢」をオープン。年 齢や立場、病気や障害の有無を超えて、分け隔てなく誰もが共に手を携え、家族や仲間、社会に 貢献できる街づくりを進める。新しい街づくりとして「住民自治」をベースとした「B’s PROJECT」や漆や人をベースに「かぶれ人」を集った新しい街づくり「輪島KABULET®」事 業を進行中。生涯活躍のまちづくり推進協議会会長も務める。

10:55~11:45 スピーチ1 「持続可能なコミュニティ」

人間関係が希薄になり、自治会などこれまでの地縁による支え合いの仕組みが減少する 中、同じ課題を共有することでつながる人たちのコミュニティも出てきました。知多半 島から広まった支え合いの取り組みの事例をもとに、仕組みづくりと持続させるための 方法を探ります。
黒田 由彦(名古屋大学大学院環境学研究科教授)
地域社会における様々な問題を解決するために組織された市民・住民の自発的な集合行為に ついて研究。主著に『ローカリティの社会学―ネットワーク・集団・組織と行政』(ハーベスト社)、『分断社会と都市ガバナンス』(共著、日本経済評論社)など。

11:45~12:45 休憩
12:45~13:35 スピーチ2 「生きのびるための関わり合い」

病床の減少や介護者の人材不足などにより、制度のサービスを全ての人が平等に受けられない時代になってきました。ケアする人もケアされる人も、いかに生活の質や心身の健康を保つかが課題です。私たちがお互いにできること、コミュニティのあり方について考えます。
池田 光穂(大阪大学コミュニケーションデザインセンター(CSCD) 教授/ 文化人類学者)
専門領域は中央アメリカの民族誌学と医療人類学。CSCD の現場力研究会に携わり、コミュニケーションデザインについて考察。2015 年8 月に「認知症カフェ『認知症と呼ばれる人との関係を考え直す』」を開催した。

13:35~13:45 休憩
13:45~15:15 事例報告「痛みの分かち合い=幸せのシェア」

同じ悩みや困難を抱える人の集う場、安心して過ごせる居場所が求められています。そ のようなサポート活動をしたいと考える人も増えてきました。社会的課題の解決に取り 組むユニークな活動を紹介します。

①食卓のシェア―要町あさやけ子ども食堂
豊かな社会のはずなのに今、貧困が拡がっています。特に子どもたちの食卓事情は深刻です。 子どもがひとりで来ても、温かい雰囲気の中でごはんを食べることができる「食堂」の取り 組みや、地域の中にいる「ケアを必要とする人」へのアプローチについて学びます。
話し手:栗林 知絵子(NPO 法人豊島子どもWAKUWAKU ネットワーク理事長/ 東京都)

②住まいのシェア―UR×大学×行政×自治会による地域づくり
かつての新興住宅地や公団などで高齢化率が非常に高くなっており、都会でも過疎化が起こっています。そのような「高齢団地」で支え合いの仕組みを立ち上げたUR、大学、行政と自治会の連携はどのようにして生まれたのでしょうか。
話し手:伊藤 宏泰(独立行政法人都市再生機構中部支社主査/ 愛知県)

③仕事のシェア―三草二木西圓寺
廃寺から温泉銭湯・コミュニティスペースに生まれ変わった「西圓寺」のある小松市野田町は周辺が人口減少の中、唯一世帯数・人口が増加している。住民を巻き込んで、障害のある人と一緒に仕事をシェアし、地域を活性化する取り組みについて紹介します。
話し手:安倍 真紀(社会福祉法人 佛子園・三草二木西圓寺施設長/ 石川県)

15:20~16:20 まとめ [ディスカッション& 質疑応答]

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◎お申込み先
社会福祉法人佛子園 TEL:076-275-0616 FAX:076-275-0689 
〒924-0024石川県白山市北安田町 548-2
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carecare-seminar@popo.or.jp

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