たんぽぽ通信 vol.105

 アート化セミナー@福島開催しました

 1月18~19日に、たくさんの雪が降り積もる中、福島県郡山市でアート化セミナー@福島を行いました。今回福島県でセミナーを行った目的は、アートによる「生きる力の取り戻し」と「‘しごと’の復興」に関心をよせてくださっている人たちがいたからです。
 初日には、スタディツアーで、南相馬市の小高区を見学させていただきました。小高区は2012年4月まで警戒区域に指定されていた地域ですが、1年10ヵ月経過した今でも地震の影響で倒壊しそうな家屋や、津波によって流された自動車などが残されていました。今では、がれきの除去や上下水道等のインフラ整備が行われているところです。

 その後は、南相馬ファクトリーさんの事業所を見学させていただきました。南相馬ファクトリーとは、福島第一原発の周辺にある6つの作業所が集まった仕事起こしロジェクトの名称です。その中の1つでえんどう豆さんという施設を見学させていただきました。えんどう豆さんは、震災直後から利用者の皆さんと仕事の取り戻しのため缶バッジの制作をはじめられ、シンガーソングライターのやなせななさんや、ロックバンド・くるりさんといった方もプロジェクトに参加して下さっており、スタディツアーの参加者からも「可愛いね」といった声もあり、参加者の方もたくさんバッジを購入されておられました。そして現在までに約35万個という数が全国の人々の手に渡った人気の商品です。
 南相馬市から郡山市への帰り道は雪が凄く、高速道路も通行規制が布かれる中での帰路となり、予定よりも4時間遅れではありましたが車中では参加者の方々が、仕事の話しや雑談などをしており、とても盛り上がりを見せ、無事に帰ってくることが出来ました。
 2日目は10時から始まり、セミナーの講師として、「せんだいメディアテーク企画・活動支援」の甲斐賢治さん、「地域生活支援センターふっとわーく」の鈴木康弘さん、「JDF被災地障がい者支援センターふくしま」の白石清春さん、「南相馬ファクトリー」の佐藤定広さん、「工房地球村」の田口ひろみさん、「工房まる」の吉田修一さん、「アートセンターHANA」の岡部太郎がお話をしてくださいました。

 講演が終わってからは、被災地障がい者支援センターふくしま・被災地交流サロン「しんせい」さんの方へ場所を移し、セミナーの参加者や講師の方との交流会が行われました。交流会では、お料理自慢ボランティアさんによるケータリングをしていただき、おいしいおでんやご飯、お酒を準備していただきました。なんと、炭火の焼き鳥を大胆にも室内でされており、室内は煙で真っ白になっていました。その煙の中で密かに2月に奈良県で行われるアート化セミナーにJDF被災地障がい者支援センターの白石さんが来られた時には、一緒に入浴をするという男の約束が交わされていたそうです。hukushima.JPG

 今回福島県の現在の状況を自分の目で見るまでは、震災の復興はかなり進んでいると思っていたところがあったのですが、実際には倒壊しかけの家屋がそのままであったり、流された自動車が残されていたりと、地震や津波の脅威を改めて感じさせられ、もし自分が同じ状況に遭遇するとどうしているのか、と考えさせられる機会となりました。(濱田)

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 右の写真すてきですね!これは1月22日(火)から2月2日(土)まで大阪の中之島デザインミュージアム<de sign de > にておこなわれた「Good job!」の展覧会のもようです。Good job! プロジェクトは、「アート×デザイン」をキーワードに障がいのある人のアートを美術作品とは違った形で社会に発信しています。
 会期中は、川沿いのおしゃれなスペースの中に、さまざまな企業とたんぽぽの家との協働によってうまれた製品を展示しました。会場にならんだのは靴下、パンツ、ハンカチ、トレイ、傘‥どれもカラフルで、道行く人が思わず足をとめていました。
 これらの製品は、大阪市役所のロビーという重厚な空間での展示を経て、2月16日(土)から2月28日(木)まで、HANAギャラリーで展示されました。(中島)

 

 

関電コラボアート展

 かんでんコラボアート21とは障害のある人の作った作品を対象にした公募展。毎年全国からたくさんの作品が寄せられます。その中でたんぽぽのメンバーの澤井玲衣子さんが、最優秀賞を受賞したことは皆さんもご存じですよね。作品は「ピアニスト」、2001年に制作し2003年に受賞。大好きなピアノを描いた澤井さんの代表作です。

 今回かんでんコラボアートが10周年を迎えるということで、澤井さんも含めた過去の最優秀賞者の展示会が12月に行われました。会場は大阪のスカイタワービル。展示するのは受賞後の作品で、“受賞者のその後の活動をおう”というものがテーマです。出展作品は「leather jacket」という墨で描いた作品。澤井さんらしい日常の生活をテーマにした作品です。(このときはお気に入りのレザージャケットがあったんですかね。また気になる方は澤井さんにお伺い下さい。きっとおもしろいお話が聞けますよ。)
 また、その作品たちがHANAギャラリーにも巡回。年明けすぐのギャラリーに展示していただきました。その際に澤井さんの出展作品がプリントされている記念品もかんでん様から贈呈。ご丁寧にたんぽぽまできて下さり、澤井さんは胸を張って受け取られていました。
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 これからも、スタッフともどもメンバーとともに精進したいと思います。また、たんぽぽ通信でいい報告ができますように。(吉永)

成人の儀20.JPG

 羽織袴にサングラスの出で立ちで登場した、12月で20歳になったHANAメンバーの河野望(かわののぞみ)くん。
 今年も恒例の「成人の儀」をおこないました。クイズやスライドショーで彼の趣味や昔のことを知ったあと、さらに河野望ワールドに引き込まれました。
 「わたぼうし音楽祭」で入選した「僕が大きくなったら」他1曲をお母さんと2人で熱唱したり、語りで「くわずにょうぼう」を披露したりで、今まであまり知らなかった河野くんの世界をのぞくことができました。河野望くん、成人おめでとうございます。夢にむかって、突き進んでください。(三輪り)

 

 

?毎年恒例?厄除鬼の販売に行ってきました!

 今年も2月3日の節分の日に、東大寺・元興寺の方で、厄除鬼の販売をさせてもらいました。当日は、2月とは思えない陽気に恵まれ、また日曜日だった事もあり、節分の豆まきの行事をお目当てに東大寺・元興寺では、大勢の観光客で賑わっていました。oni2.jpg

 そんな賑わいの中、厄除鬼の販売の準備をしていると、カラフルな鬼を見て色々な人が足を止め、見に来てくれました。お客さんの中には、『今年は何色買おうかな?』とすでに知ってくださっている人がいたり、海外からの観光客、更にお寺の関係者の人まで様々な人が鬼の前に訪れてくれました。皆、真剣な顔で鬼とにらめっこをしている姿がとても印象的でした。今年から、新たに、金・銀・白(歌舞鬼)が登場し、これもめでたい色だと好評いただきました。

 おかげさまで、厄除鬼はほとんど完売し、今年も色んな人の元へ、鬼が福を届けに行く事ができました。これも、生地つくりから販売まで、心を込めて関わってくださったボランティアさんのお力添えのおかげだと思います。本当にありがとうございました。(三輪た)

 

 

sumi.JPG墨を楽しむ「ブラッシュ・アートワークショップ」開催中

 

 

  2012年8月から、障害のある人の墨の表現の開拓を目的に「ブラッシュ・アートワークショップ」を開催しています。このワークショップは書家の川尾朋子さんを講師に招き、月に一回土曜日に開催しています。川尾さんとは去年のHAPPY SPOT NARAで、地域の方々とこのワークショップを開催してから関わっていただいています。その内容が参加者から好評だったので、次はHANAのメンバーを対象にこのプログラムが立ち上がりました。
 このワークショップのポイントは墨と筆。墨を自分で擦るのはもちろん、こゆい墨や薄い墨をオリジナルで作ったりして自分だけの濃淡を楽しみます。筆も日用品や自然物を使って自分だけの筆を作るときもあれば、身体を筆変わりに使って描くときもあります。
 内容も様々。身体を使って魚拓ならぬ人拓(じんたく)をしたり、墨にシャボン玉を混ぜたもので干支の蛇を作ったり、日用品を使って2メートルの巨大筆を作り相撲をしたり…。字を書くものとされている墨の世界で、従来の表現にとらわれない取り組みをしています。
 WS中は和気あいあいとした雰囲気でスタッフともどもメンバーと遊んでいます(笑)。また、このプログラムはボランティアさんも募集中です。「何かおもしろいことがしたい」「芸術活動に興味がある」方など是非お問い合わせ下さい。sumi2.JPG
※WSボランティア募集中!!
ブラッシュ・アートWS担当:吉永朋希
TEL:0742ー43ー7055

 

 今月のおすすめショップshop2.jpg

 “マジェルカ”は東京・西荻窪駅を降りて線路沿いにあるお店。障害を持つ人のつくる魅力的なモノを集めたセレクトショップです。
 ナチュラルな雰囲気の店内にはアートなステーショナリーやアクセサリー、ガラスの花瓶や陶器など魅力的な商品がおしゃれに並んでいます。
 おしゃれバードやおしゃれにゃん、中村真由美さんのハリポテなど、たんぽぽの家のグッズもたくさん置いているんですよ♪
 マジェルカさんは他のお店やアートスタジオとの連動企画など、いつもおもしろそうな企画展を開催していますので東京にご旅行の際は覗いてみてはいかがでしょうか。(渡邉)



大神神社の一日(ついたち)募金bokin2.png

 たんぽぽの会では、大神神社でお正月3日間と毎月一日(ついたち)に募金活動をしています。この時使う募金箱などを預かって下さっているのが近隣在住の画家の芝様で、これまでもチャリティ絵画展を開いてたんぽぽの家に多額の寄付を下さるなど、何かとご協力くださっている方です。
 そしてこのたびは募金道具が40年の間に傷んできたのに見かねて、新しい道具一式を寄付して下さいました。これには「わしも協力するわ」という大工さんや素麺屋さんなど三輪地区の方の協力もあったということです。新しい道具を使っての今年のお正月募金、3日間で計22万7937円の募金が寄せられました。また、毎月立って下さっている重野さんはじめ多くの方が当番の協力をして下さいました。
 現在3月からの、一日(ついたち)募金のボランティアさんを募集中です。スケジュールのあいている一日(ついたち)がありましたら、どうかご協力ください。よろしくお願いいたします。(たんぽぽの会 伊藤洋子)

 

 

楽食だより ~インフルエンザに勝つために!!~

◆インフルエンザ予防に有効な食事innhuru.png

“栄養バランスの良い食事を心がけよう”
“ビタミンCの多い果物を食べよう”
“できるだけ温かいものを食べて、免疫力を上げよう”
“ネバネバ食材を食べて、腸内環境を整えよう”

 ここで、注目したいのは、ネバネバ食材です。ネバネバ食材にはムチンが含まれていて、このムチンは、人の体内では気管や消化管、目などの粘膜の表面をカバーし守ってくれています。このおかげで、風邪やインフルエンザなどの感染症からかかりにくくなります。
 インフルエンザが流行っているこの時期は、納豆・長いも・里芋・なめこなどを食べて、インフルエンザに勝ちましょう!!(柴田)

 

 

 

たんぽぽ人物図鑑

コットンハウス ケアスタッフ 栢(かや)原(はら) 智賀子(ちかこ)さん

 この度めでたくスタッフメンバーにデビューさせていただきました。まだ日も浅く日々???や戸惑いばかりですが楽しくお仕事しています。
 ボランティア(療育・傾聴)がきっかけで「やってみたい」のスイッチが入り今に至ります。心の状態に配慮して、笑顔のパワーをアイテムに私なりのヘルパーを目指してまいります。